• 2016.11.22
  • 隣接都市のシアトルを訪問
ポートランドからほんの少し離れたところにシアトルがあります。この都市は1851年に白人入植者によって作られ、じきにアメリカ北西部の「首都」と見なされました。北西部最大の活気あふれる都市で、ポートランドから一番近い空路の長距離国際線の拠点なので、ポートランドの人々はシアトルに行くのが好きです。買い物や飛行機を利用する以外でも、多くのイベント、コンサート、展示会などが開催されることもシアトルに行く楽しみです。
シアトルは「雨の街」として知られていますが、個人的には、雨の量はポートランドと変わらないだろうと思います。また、多国籍企業ボーイングがここに設立されたことから「ジェット機の街」としても知られています。

エクスペリエンス・ミュージック・プロジェクト(Experience Music ProjectまたはEMP)を訪ねて知りましたが、シアトルは、グランジ・ミュージック発祥の地として有名で、ニルヴァーナやパール・ジャムなどのバンドがこの街の出身です。また、有名なギタリストのジミ・ヘンドリックスの生誕地でもあります。エクスペリエンス・ミュージック・プロジェクトは、有名な建築家フランク・ゲーリー(Frank Gehry)の設計によるもので、アメリカ音楽の歴史をインタラクティブに体験できる展示物や、アメリカの有名なバンドや歌手にまつわる貴重なコレクションを組み合わせたユニークな博物館です。建物自体、訪れる価値のある現代建築の傑作です。

161122_patrizia01
フランク・ゲーリーの設計によるEMPミュージアムの
モダンな建物
161122_patrizia02
EMPミュージアム内

EMPミュージアムは、シアトル・センターの一画にあります。シアトル・センターには、他にもチルドレンズ・ミュージアムや、パシフィック・サイエンス・センター、世界的に有名なスペース・ニードル、遊園地、多くのユニークな店舗があり、飲食店もいくつかあります。
スペース・ニードルは誰もが知っているタワーで、一般的にシアトルのシンボルととらえられています。
タワーの最上階にある全面窓のエレガントな回転式レストランでは、360度の素晴らしい眺めを楽しめます。最上階には展望台もあり、シアトルの美しい景色を写真に撮ったり、晴れていれば近くのレーニア山、ピュージェット湾、オリンピック山脈を一望できます。
シアトル・センターに行くには、車やバスの他に、ダウンタウンからシアトル・センターへ向かう有名な高速モノレールを利用することもできます。

161122_patrizia03
シアトルのシンボル、スペース・ニードル

シアトルで見逃せないスポットといえば、街の中心にあり、ネオンサインが目印のパイク・プレイス・マーケットです。マーケットで人気の店のひとつが魚屋の露店です。客がワイルド・サーモンを丸ごと一匹注文すると、サーモンは包装される前に、大きな掛け声を上げる売り子から売り子へと投げられて、さながらショーのような光景が繰り広げられます。

161122_patrizia04
活気溢れるシアトルの中心パイク・プレイス・マーケット
161122_patrizia05
最も人気の高い魚屋の露店

マーケットには、ポーランド料理からペルー料理までバラエティに富んだ料理を楽しむことができる、見栄えはよくないながらも美味しい食堂がたくさんあり、安く簡単にランチをしたい人にとても人気があります。
マーケットの建物の裏手には窓やテラスが数多くあり、ピュージェット湾(シアトル湾)やウォーター・フロントを見わたすことができます。ウォーター・フロントからは車両の航送もできるフェリーが出ていて、湾をわたり近隣の島々やカナダまで行けます。
このマーケットの前のパイク・プレイス通りは、買い物客や、大道芸人、オーガニック製品を売る露店で大変にぎわい、スターバックス・カフェの一号店があることでもよく知られています。

161122_patrizia06
スターバックス・カフェの一号店があるパイク・プレイス

シアトルにはポートランドと同じように、パイオニア・スクエアと呼ばれるメインの広場があります(北西部を発見した先駆者(パイオニア)たちにちなんで名づけられたのでしょう)。パイオニア・スクエアには赤いレンガ作りの建物があり、シアトルで最も古い広場です。このエリアは、1889年の「大火災」に見舞われましたが、これらの建物が復旧されて1世紀以上経った今では、アートギャラリー、カフェ、ブティックなどが出店しています。シアトルは期待を裏切らない街です!

特派員

  • パトリツィア・ マルゲリータ
  • 職業翻訳者、編集者、教師

米国とイタリアに住んでおり、両国に深いルーツを持っています。広く世界を旅する中、日本で4ヶ月を過ごし、桜とたこ焼きに恋をしました。現在、世界中の友人からレシピを集め、料理の本を編集しています。

パトリツィア・ マルゲリータの記事一覧を見る

最新記事

リポーター

最新記事

PAGE TOP