街の中心部には植民地時代を語る、インデアンの資料館、サン・ラザーロ・チャペル、文化センターの他、Jesuitas( ジェズイッタス)と呼ばれているミッショナリー達の博物館があります。当時のインデアンたちとで建てたこの建物は白色と青色でシンプルであり、街のシンボルとしても知られてます。
1960年頃に、この街に住みについたアーチストたち、Assis de Embu , Cassio M`Boy, Tadakiyo Sakai , Wilson Gama , Soleno Trindadeと Ana Moysés が集まるようになり、他の画家、彫刻家、詩人、歌手などもこの街に集まるようになったそうです。以前はEmbu という名の街でしたが、この街の芸術が国際的に知られたこともあり、2011年にこの街の名をEmbu das Artes (訳・芸術のエンブ―)と変えました。
1969年より、街の中心に絵や彫刻などを展示し、販売するFeira(フェイラ)と言って、各自小さな屋台を設けて、サンパウロ市からの観光客だけではなく、各地からの人々を呼んでました。50年経った今では、中心部だけではなく、その周りの店でも絵画、木彫り、民芸、陶芸、アクセサリー、洋服、レースなどが販売されてます。
観光客は街の中をぶらぶら歩いている雰囲気で、どの店でも、ゆっくりお店の中を拝見させてもらえます。雑貨品や家のデコレーション品を扱う店では、一度では見切れない程の品数があり、驚くばかりです。また、アーチストたちとおしゃべりする機会もあったりして、楽しさがよりアップ! なので、きっと何度もこの街に戻ることになるのでしょう。
この街には湖があり、週末にその回りの公園でくつろぐ家族も少なくありません。花や木の苗を育てている場所もあり、見学していくのも楽しいことでしょう。カフェやレストランもあり、一日ゆっくり過ごすのがお勧めです。路地の一角で生演奏が聞こえたら、そこでしばらく音楽を聴くのも良いですね。
1930年頃に日本人移民がこの地に入り、農作物を始め、後に植物や花の栽培を始めたそうです。今現在でもお花の栽培をしているのは日系人です。訪ねてみては、移民時代の事も聞けるかもしれません。
この街へは私も幼いころから両親に連れて行ってもらいました。中学生の頃に一度、写生大会でこの街を訪れ、一日中写生していたことも思い出します。大人になった今でも、色んなアートを見たい時に出かける場所です。街の雰囲気は殆ど変わらないので、毎回懐かしい気がする上、いつも何かしら発見する場所です。街全体がまるでアートギャラリー。このような街、他にもあるのかしら?