と良く聞かれます。今回はこちらの教育事情を書きたいと思います。
義務教育は4歳から17歳までです。2006年から決まったことで、3月31日までに4歳になった者はEnsino Infantilと言って幼稚園に入園が義務付けられました。Ensino Fundamental (基礎教育)と言って日本の小、中学生は9年間で、3月31日までに6歳になった者が1年生です。以前、小、中学校は7歳からで8年間でしたが、より長い年数学校に通わせて、良い教育をしていくと言う思いから変わったようです。公立学校では年間に最低200日間の授業、合計800時間が要求されます。公立幼稚園でも同じ日数です。私立学校では、各学校が授業日数を定めますがほぼ公立学校と同じくらいです。
義務教育の後は、中等教育(高等学校3年間)、高等教育(大学)普通科4年間、建築、技術、法律科5年間、医学科6年間で、修士課程2-4年間、博士課程は4-6年間となってます。
公立の幼稚園と小、中学校の時間帯は2部制で8:00-12:00 と13:00-17:00です。全日制もあり、8:00-16:00です。私立学校は朝の7時や7時半に授業が始まる学校も多く、同じく2部制がほとんどです。
時間が限られていることより、家庭科、音楽や技術の授業はありません。例えば、音楽の場合であれば、習いたい楽器を家庭教師を呼んで習ったり、音楽専門学校で、レッスンを受けたりします。
体育の時間はありますが、ほとんどがバレーボール、フットサル、バスケットボールなどのチームプレイ競技を覚えてプレイするだけです。陸上などはありません。ですので、日本で行われるマラソン大会や運動会は学校の行事にありません。卒業式はありますが、入学式と授業参観はありません。水泳の授業もなく、泳ぎを習いたい者は個人でスポーツクラブやスイミングスクールに通います。幼い頃は、はっきり何をしたいか、または何を習いたいのかがわからないものです。ですので、親が色んな情報を集めて、自分の子供に習い事をさせて、子供が興味を持つ、または得意とするものを探していくようです。
新学期は1月の末または2月に始まり、4学期制で、12月で終わります。学校の選択は地区で分けているのではなく、親が学校を選択します。そのため、市バス、スクールバス、または親の送迎が多いです。サンパウロ市は大都会で交通量も多いうえ、盗難や人質などの恐れがあるため、小学生の一人歩きは殆ど見かけません。
ブラジルの教育では義務教育でも落第制があります。国の教育プランでは、2024年までには、95%の生徒が基礎教育を17歳で卒業することです。しかしながら実際は公立学校で卒業した23%の生徒は最低1回は落第したことがあるという。私立学校ではその数値は7%とのこと。落第生がいるということは、先生の教え方に問題があり、生徒が勉強していない、その上、国としてはお金がかかっている。と言うことを示します。そのため、より早くから教育していく事が重要になって、義務教育が4歳児からとなったようです。
基礎教育と中等教育は、一般に私立の教育水準が高いです。
なかなか難問を抱えているブラジルの教育ですが、その中でも公立学校は高等教育(大学)まで授業料が一切無料と言うメリットがあります。経済的に余裕のある者は、中等教育まで私立で勉強して高等教育は公立を狙うのです。