• 2020.06.11
  • 助け合う
皆さんお変わりありませんか?
アジアやヨーロッパの各地で外出制限は徐々に緩和に向かっている情報を聞くと、ちょっと先が見えてきたのではないかと思いつつ、新型コロナのワクチンの完成を願うばかりです。ブラジルでは、今だ感染が広がる一方で、保険相が1カ月に2回交代するなどと、政治混乱が続いていて、毎晩のように不満を訴える鍋たたきが続いてます。サンパウロ市では自宅待機が始まって9週目に入り、経済的にも大揺れで、不安が募るばかりです。

最近、募金ホームページの案内が多く送られてきます。ブラジル文化福祉協会も4月から「Corona no Paredão」(コロナ防壁)への協力を呼び掛けてます。寄付金はファベーラに住む家庭に配布されるとのこと。ファベーラとは土地を不法に占拠し、数百戸以上に密集して住んでいる貧民街の事を言います。2018年のデーターでは、サンパウロ市の人口の11%、200万人以上もの人々がファベーラに住んでいるとのことです。 新型コロナの為、いろんなサイトを通してファベーラの人々に援助ができるようになってます。
近所のスーパーの入り口にも、Doe Aqui(ここに寄付を)と箱が用意されてます。



最近多くのLine やWhatsAppの連絡は、色んな栽培をしている人の品を買う呼びかけです。食物は長期間保管することができない為、特別に安い価格で販売を呼び掛けてます。
私もシイタケ、エリンギ、しめじなど購入してます。



 
蘭の栽培をしているお友達の家族がいて、とてもお手頃なお値段で分けてくれます。先日の母の日にはゴージャスなプレゼントとなりました。今年の母の日のプレゼントナンバー1はお花だったようです。ショッピングセンターが閉まっている今は、やはりお花がベストでしょうね。



他にもお花を栽培している方が多く、色んなお友達を通して販売の話が回ってきます。どこも自宅まで届けてくれるので、それも有難いです。
自宅待機が始まって以来、「デリバリーをオーダーする際には、近所の小、中店舗を助けよう」みたいな動きが始まりました。Facebook の友達は、私たちが住む地域のグループを作成し、色んな情報が書き込めるようになってます。また、探している店や診療所や歯科医など、訪ねられるようにもなってます。お店はなくとも、個人で布でマスクを縫って販売している人の紹介、料理や菓子を作る人の紹介などいろいろです。これは地域の営業者を助けるのと、自分も住んでいる地域内で用事が済むという両側のメリットがあり、グループへの参加者も増えてきてます。

サンパウロ市では店舗は閉まったままですが、薬局やスーパーは開いているので、生活に困ることはないです。自宅待機が始まった頃は、トイレットペーパー、アルコールジェル、キッチン用ガスボンベが無くなったりしましたが、すぐに通常に戻りました。一般にスーパーマーケットで多く販売されるようになったのが、石鹸、洗剤、お米、フェイジョン豆、パスタとゲームソフトだそうです。薬局ではビタミンC、うがい薬、タイレノール薬、プロポリスなどの販売が増加したようです。反対に、販売が低下したのが、衣類、化粧品そしてビールです。
感染者数が世界で4位になったブラジル。
みんなといろんな意味で助け合いながら生活を続けていきます。

特派員

  • 皆木サンドラ 奈美
  • 職業語学教師、ペーパートールクラフター

ブラジル生まれのブラジル育ち。大学卒業後、夫の仕事の関係で3年間滞在したシンガポールにおいて習得したペーパートール(=シャドーボックス)や語学を教えています。多国の文化や習慣を上手に混在させているサンパウロでの生活がとても気に入っています。

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