到着したと言われても片方に砂丘が見えるだけ。ガイドにその砂丘を上るように言われ、見上げてみるとなんと80メートル程の高さ。一歩踏んでも足が砂に埋まるだけでなかなか前進しない。途中からロープがあり、それにつかまって前に進んでいく。やっと登りきったところで、目に飛び込んできたのが果てしなく続く真っ白な砂丘と青いラグーン。風で静かに砂が流れ、「ここが天国だよ」と言われれば、信じる程の絶景。この世にこんな場所があるとは。と、しばらく言葉を声に出せないでいる自分に気がつく。そう、ここがレンソイス・マラニャンセス国立公園です。南米で一番大きい砂丘です。
レンソイスとはポルトガル語でシーツを意味します。白いシーツをしわにしたような感じの砂丘なので、その名に。他の砂丘と違って年間の雨量は2000㎜で、その90%は1月から6月末までに降ります。砂丘の3メートル下を流れる地下水脈が雨量で増水してグリーンのラグーンができます。その数も3万6千以上。ラグーンは深いところで1mです。観光するのにベストシーズンが6月から9月です。9月以降から水が乾きはじめラグーンが無くなっていきます。この砂丘の面積は1.550㎢。なんとサンパウロ市の大きさ!レンソイス・マラニャンセス国立公園の3分の2は砂丘です。
砂丘へ行って見るだけではありません。裸足で一つのラグーンから次のラグーンと移動しながら、数々のラグーンに入れるのです。泳げるのです!水は透明でとても気持ちが良いです。砂丘も地下水脈があるせいか、熱くはないです。太陽は強いが、風が良く吹くので気持ちが良いです。不思議なことにいくつかのラグーンに小さな魚がいます。しかし魚がどうしているのかが今でもはっきりわかっていないようです。
レンソイス・マラニャンセス国立公園にはLagoa Bonita の他に、Lagoa Azul (青いラグーン)もあります。
砂丘で楽しんだ後に夕日を見るのはまた貴重な体験です。太陽が沈んでいくことで、時間が過ぎていくのがわかるのですが、気持ちとしては、時が止まってくれればと願うばかりでした。
セスナ遊観ツアーもあるので、大砂丘を上から見るのも良いかもです。
レンソイス・マラニャンセス国立公園内には美しい川もあり、一日のボートツアーがあります。色んな植物を見たり、川と海が合流する場所や、灯台に行ったりとゆっくり自然を楽しめます。
私は数年前に自家用車で行ったのですが、帰り道で風力発電所の近くを通り、羽根を運んでいるところを見ました。羽根の大きさを見てびっくりでした。また、小砂丘の砂がアスファルトの方に移動しているのも見かけました。
またいつか戻りたいレンソイス砂丘です。