世界の高齢者(65歳以上)人口比率、2021年のランキングをみましたら、1位にモナコ(35,97%)、2位に日本(29,79%)、3位にイタリア(23,68%)です。ブラジルは92位で9,58%です。
ランキングのどの位置にいようが高齢化問題は存在し、ブラジルでも同じです。
ブラジルでは1994年にPolítica Nacional do Idoso (国家高齢者政策)が制定されました。2002年にはConselho Nacional dos Direitos do Idoso(高齢者の権利国家審議会)が設置されました。2003年にはEstatuto do Idoso(高齢者法令)が制定されました。
10月1日が国際高齢者の日なのをご存じでしょうか?
1991年に国際連合加盟国が定めました。
ブラジルは高齢者を60歳以上としているのが一般です。60歳の誕生日を迎えると、「無料で市バスに乗れていいな。」「高齢者優先列が使用できていいな。」とお祝いの言葉と一緒に言われるようです。言われた側はいきなり年をとった気がするそうですが、何かしらのメリットがあるのは良いそうです。
実際に日常生活でも銀行、郵便局、美術館、薬局、スーパーマーケットのレジなど、高齢者を優先する列があります。他にも高齢者法令に挙げているのをいくつか述べていこうと思います。
駐車場ではスペースの5%が高齢者用の駐車スペースとして確保されています。そのスペースを使用する際には、高齢者である証明を
車のパネルの上にに置く必要があります。その証明も発行してから5年間有効でその後は再発行しなければいけないのです。高齢者は5年後も高齢者であり、証明に再発行とはちょっとおかしいと思いませんか? でもそれがブラジルです。証明が高齢者ではない他人に使用されるのを防ぐことです。
最近では路地で高齢者専用駐車スペースが確保されています。この場合も、高齢者である証明をおかないと、罰金です。
リハビリや健康を回復するための薬はSistema Único de Saúde(統一保健医療システム)で無料でもらえる権利があります。特に継続的に飲む必要がある薬などです。
公共交通機関を無料で使用できます。国際機関が高齢者を65歳と定義することで、交通機関に関しては65歳以上との指示が定められることがあります。現在サンパウロ市では、市バス、地下鉄や電車は60歳以上無料です。
文化芸術イベントの入場料は50%割引になります。
住んでいる物件の税金を支払わなくても良いケースがあります。この場合細かな条件があり、それに当てはまらなくてはならないそうです。
所得税を支払わなくて良いケースもあります。この場合も色んな条件のもとで実行されるとのことです。
あなたの国にも上記のような権利が高齢者に定められていますか?
ブラジルでも高齢者が増えてきているので、近い未来には他の権利も定められることでしょう。