朝から晴天で最高気温が33度、35度と言う日には必ずと言っていいほど午後3時頃に大雨が降ります。15分、30分、時には1時間も降り続く事があります。夏にはいろんな地域で大雨、それに伴う土砂崩れで多くの家が崩れ被害が多い時期です。
エルニーニョ現象の影響で、2023年の後半にはブラジルの最南端のリオ・グランデ・ド・スル州が洪水で災難でした。降水量は1910年から測定されているのですが、州都のポルトアレグレで2023年の9月は最も雨量が多い月で447,3mmでした。今までで一番雨量が多い月は1941年5月で405,5mmでして、それを上回りました。エルニーニョ現象の期間は2023年11月から2024年5月までと予測されていますので、まだまだ油断はできません。
2023年10月に、アマゾン川が通常約32度の水温が40度ほどに上がり、大量の魚が死に、皆に親しまれているピンク色のイルカこと淡水のイルカも100頭以上死んだそうです。このイルカは絶滅危惧種に指定されていますので、とても残念に思いました。
同年11月19日はブラジルのミナス・ジェライス州アラスアイ市で観測史上最高気温44,8度を記録しました。まだ季節は春と言うことで驚くばかりでした。
2024年のお正月明けの8日以来、サンパウロ市で3日続けて午後から嵐となり、風力時速70km以上を測定したとのことです。サンパウロ市で嵐が来ると、たちまち色んな地域で洪水になります。自動車や人が流されてしまう事も少なくありません。今回も数人の死者が出ました。ニュースによると、市内で200本以上の木が倒れたそうです。
公園や住宅街に植えてある背が高い木だけではなく、枝も折れたりして、周りの電柱や電線、そして路地に駐車している車にも被害があり、多くの地域で停電になりました。
私が住んでいる地域でも、豪雨に伴い雷が鳴り、何度か電柱にあるトランスフォーマーが破裂する音などを聞きました。雨が止むと発電機の音が鳴り、周りのビルで停電しているのがわかります。
自宅近くで大きなイッペーの木が道路を横断するように倒れていて、本当に残念に思いました。ピンク色の花が毎年美しく咲いていたのを思い出します。翌朝にこの木を数か所に切る電動のこぎりの音を聞いているだけで、心が痛みました。
数日後も嵐で、夜中に何かが破裂する音を何度か聞き、驚きました。翌朝にまた近所で大きな木が倒れているのを見ました。根が大きいため、コンクリートの歩道を持ち上げる程になっていて、テレビのニュースにもなっていました。数十年育った木が倒れているのを見るのはつらいです。数日後、電動のこぎりで切られた樹幹の処理をしているのを見ると、それぞれのパーツが血を流しているような、泣いているような気がしてなりませんでした。
まだ夏が続くブラジルですが、ひどい嵐が来ない事を願い、エルニーニョ現象の影響での災害がこれ以上増えない事を祈るばかりです。