• 2017.12.07
  • ヒンターランドでのんびり田舎生活
ゴールドコーストから車で約1時間、60km内陸にCanungra(カナングラ)という小さな田舎町があります。ヒンターランドと呼ばれているゴールドコースト内陸部には何もないと思われがちですが、実はたくさんの観光スポットがあります。

世界遺産に登録されているスプリングブルック国立公園、その公園内のナチュラルブリッジでは土ボタル(土の中で生息する幼虫が’青白く光ってホタルのようにみえることから土ボタルと呼ばれています)が見えることで有名で夜の人気観光ツアーとなっています。また、温かいクイーンズランド州にもいくつかワイナリーがこのヒンターランドにあり、マウントタンバリンという名の町には可愛い雑貨屋やおしゃれなカフェがあり、ローカルにも人気の場所の一つです。

他にも馬のや羊などがいるファームでの乗馬ツアーや熱気球に乗るツアーなど大自然を満喫できるたくさんのアクティビティーがあります。今回はこのヒンターランドの広大な土地の中でのんびりと田舎生活を送っている日本人ご夫婦のお話をさせていただきます。

退職後、2000年に渡豪されてからずっと住まれているのでかれこれ17年この土地で生活しています。観光旅行でゴールドコーストに来た際にとても気に入ってしまったらしく、不動産から今住まれている家を紹介してもらったそうです。英語も全く話せず、知り合いもほとんどいない環境でご夫婦二人きりで移住されるなんてとても大きな決断をされたと思います。

今お住まいになっている所有地はなんと6万坪!隣近所の住人も同じように広大な土地を持っており、牛や馬、羊、鶏などを飼育していますが、こちらのご夫婦は年に2-3回日本に一時帰国されるため、動物は飼っておりません。6万坪の広大な土地のほとんどが芝生で、ご主人が一年中芝刈り機で芝をかっています。日本で畑を所有されていたそうで、こちらでも色々な野菜や果物を育てておられましたが、ここ最近の異常気象で野菜や果物もあまりうまく育たなくなってしまったようで、今では放っていても育つアロエとにらがちらほらと残っている程度になってしまいました。

広大な土地の中に6LDKの大きな一軒家があり、周りからあまり見えないように高いヤシの木のような木で囲まれています。この家での生活に慣れてしまうと日本の家も窮屈に感じ、近所も騒がしく感じてしまうそうです。

私も何度か泊まりでお邪魔をさせていただきましたが、確かに夜は物音ひとつしません。

あんな静寂はめったに味わえないと思います。朝も鳥の声と牛の鳴き声で起き、車の音なども一切家まで届かず本当に平和そのものといった生活です。日本から親戚や知人の方が泊まりにくることもあるそうですが、皆ぐっすりよく寝れるといっているそうです。

日常品の買い物は車で15分走らせた場所に小さな町があり、そこにスーパーマーケットや、ガソリンスタンドなどがあるので不便は無いとのことです。ゴールドコーストの街まで出向くと日本食の食料品を扱うスーパーもあるので、月に1-2度はそこで調味料など必要なものを調達しています。

家での生活は普通にご飯を炊き、お味噌汁を作り、糠を漬けたりと日本で生活しているものとほとんど変わりません。こんな環境でご夫婦二人きりで生活されているとはなんともロマンティックで、そして何時間も費やして芝を刈り家だけでなく周りの土地も綺麗に保つ。。なかなかできるようでできない素敵な生き方だと思います。

ゴールドコーストの海沿いやゴルフ場近辺に住んでいらっしゃるリタイアメントの日本人ご夫婦はたくさんいらっしゃいますが、こうして田舎町に移り住んだ方は少なく、珍しいのではないでしょうか。日本の親族の方達が年齢や身体のこともご心配されそろそろ日本に戻ってきては、という話もでているそうですがご本人はできるだけここにいたいそうです。いつまでも元気でこの大好きな家での生活を楽しんでいただきたいです。


隣の家(といってもはるか向こうにありますが)では牛が放牧されています。私が近づくと逃げてしまいますが、知人のご主人が近づいても逃げないそうです。牛も隣人の顔をちゃんと覚えているのでしょうね。

特派員

  • 菅沼 千栄子(旧姓 名倉)
  • 年齢丑(うし)
  • 性別女性
  • 職業会社員

2000年に渡豪。日系旅行会社勤務等を経て、2014年から現地建設会社に勤務。休日は、趣味の一つであるソイキャンドル作りやビーチウオークを楽しんでいます。当地のレアな生活情報をお伝えしたいと思います。

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