• 2018.05.07
  • オージー流 長距離ロードトリップ
ゴールドコーストからシドニーまで約850km、飛行機で約1時間20分、車で約9時間半。さらに南のメルボルンまでは約1700km、車で約18時間と気が遠くなるような距離ですが、時間がかかってもオーストラリアでは車で旅をするロードトリップが人気です。その理由は、高速道路代がかからない事や犬を飼っている人が多いので、犬も一緒に連れて行ける事、また海岸沿いは宿泊施設、キャンプ施設も充実しているため、途中休憩しながら行くことができる事など、ロードトリップは時間があれば飛行機で行く旅行とは一味違った楽しみ方ができるのです。

今回18年振りにゴールドコーストからシドニー、さらに南のウーロンゴン(Woollongong) まで約900kmのロードトリップをしました。今回サーフィンをするというのも旅の目的の一つであったため、ワンボックスの車にサーフボードを乗せ、波の良さそうなビーチを探しながら、気に入った場所でサーフィンをしたり滞在しながら南下していきました。オージー流に今回はお金をあまりかけず、キャラバンパークというキャラバン、キャビンが常設され、敷地内にはテントが設置できるエリアが設けられているホテルよりも割安な施設に滞在しました。今回はテントも持って行かず車にマットレスを積みキャラバンパーク内で車中泊をしました。その他キャンプ用のテーブル、いす、ガスコンロ、クーラーボックス、キャンプ用食器など車に積み込み、寝る場所はあるのか心配でしたが以外と車内は快適でした。ホテルに泊まったのはシドニー市内一泊のみです。

海岸線を利用した南下はいたってシンプルでPacific Highwayという高速道路を利用し、ひたすら南へ行きます。オーストラリアは日本と同じ右側通行でほとんどの車が右ハンドルです。車幅も広いため運転がしやすいです。夜の運転はカンガルーやワラビーなどの野生動物が道路に出てくる危険もあるので運転は日中行いました。日中運転中も車にひかれてしまったカンガルーやワラビーをかなり見かけました。高速道路の利用代金はシドニー市内のtoll (通行料金)以外はかかりません。大きなガソリンスタンドにはファストフード店や売店、休憩所もあります。長距離トラック運転手用にシャワー付きのガソリンスタンドもあります。制限速度は100kmか110kmの道路が多く、日本と同様スピードカメラも設置されています。親切にもSpeed Camera Ahead(ここから先にスピードカメラがありますよ)」と表記された標識もあります。高速道路なので信号がないため、途中追い越し車線が出てきます。

今回は行き当たりばったりで滞在先を決めたかったため、宿泊当日にキャラバンパークへ直接行くか、電話で空きを確認しました。学校の休み期間中やクリスマス、お正月などの時期はキャラバンパークに長期滞在する家族も多いので空きも少なく、値段もハイシーズン料金を加算する施設もあります。ハイシーズン時の無料のキャンピングサイトではテントがぎっしり詰まっています。キャラバンパークには短期滞在する人はもちろん、夏休み中1か月以上滞在する家族連れや長期的に住んでいる人もいます。住人には住所もあり、郵便物も届くようになっています。キャビン小屋の外に家庭菜園や植物を植えていたり、かなり生活感の出ているキャビン、キャラバン小屋もありました。キャラバンパークはテントが50個ほど設置できプールや公園などの設備もある大型キャラバンパークから、こじんまりとした小規模のものまでオーストラリア中にあり、海外からの旅行者でも誰でも利用することができます。
バーベキュー施設は必ずどこのキャラバンパークにも完備されており、トイレ、シャワー、洗濯場などの建物には宿泊客専用のカギまたは暗証番号を受け付け時にもらい利用するしくみになっています。キャラバンパーク内で火を焚いていい施設とキャンプファイヤーが禁止されている施設とがあります。

実際のキャラバンパーク内の施設の写真があるのでご覧ください。



Photo1 (左上):キャラバンパーク中の常設されているキャラバン。

Photo2 (右上):バーベキューエリアに冷蔵庫を完備している施設もあります。鍵もなく共有スペースで各自で管理しています。屋外に冷蔵庫を置いているのは日本では見ない光景です。

Photo3(左下): シャワールームは男性女性用に分かれています。仕切りのあるシャワーが施設の大きさによって5~8個、大きい所では10-15個並んでいます。バスタブは無く、冷暖房も完備されていません。

Photo4(右下):共同洗濯場 洗濯機、乾燥機が完備されています。共同の洗濯干し場がある施設もあります。長期滞在の人はここで洗濯できるので、何十枚と服やタオルを持ってくることはありません。

以前も紹介しましたがオーストラリア人は基本朝方です。夕飯も5時、6時に早めに済ませ、夜9時、早い人は8時に寝て朝早くに起きるのでキャラバンパークでも夜9時を回ると電気も消えとても静かです。時々若者が音楽などをかけてワイワイ騒いでいても遅くても10時には音楽も消し、夜中までうるさいということはまずないかと思います。そのため、ハイシーズン中はテントがぎっしり詰まったキャラバンパークでも皆快適に過ごしています。キャラバンパーク内では目があえば微笑みあったり、挨拶をしたりするのも日常です。他人同士でもどこから来たかとか気軽に話ができるのがオーストラリアの良い所です。今回の旅行でもたくさんのフレンドリーなオーストラリア人と出会いました。私のお気に入りのビーチ近くのキャラバンパークに滞在した際、7歳のオーストラリア人の女の子と出会いました。目が合ったとたん向こうから近づいてきてくれました。生後4週間の子犬を連れており、その子犬はBella という名前でサンタクロースからのクリスマスプレゼントだったと言っていました。家族で長期滞在しているそうで、毎年夏にはこのキャラバンパークに家族と親戚とで来ているとのことでした。私がまた来年か再来年、もしくは何年後かの同じ時期にここに滞在することができればこの少女と大きくなった犬に会えるかもしれません。また次回のロードトリップを今からとても楽しみにしています。

特派員

  • 菅沼 千栄子(旧姓 名倉)
  • 職業会社員

2000年に渡豪。日系旅行会社勤務等を経て、2014年から現地建設会社に勤務。休日は、趣味の一つであるソイキャンドル作りやビーチウオークを楽しんでいます。当地のレアな生活情報をお伝えしたいと思います。

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