全てのビニール製の袋が廃止されるかというとそうではなく、果物、野菜、魚、肉などそのまま販売されている物を入れる袋、ごみ袋、おむつ用袋、犬のふんを入れるビニール袋そして、デパートなどでもらう厚手の持ち手付きもしくは持ち手の穴が開いているビニール製のバッグは廃止されておりません。確かに生ごみをそのままごみ箱に入れてしまうと匂いや衛生面でも問題ですが、私はスーパーマーケットでもらったビニール袋にごみを入れて捨てていましたので、これからはごみ用の袋を購入しなければいけなくなり、ごみ袋を利用するのであれば、レジ袋をごみ捨て用の袋に再利用していたほうがよかったのではないか。。?と思いましたが、実際は約1600万枚もの袋がごみ袋に再利用されることなく、ごみとなっているそうです。
今回のレジ袋廃止制度は資源の無駄遣いを減らし、環境を守るための動きで、オーストラリアでは年間約15000トンのプラスチックが海に捨てられ、それらをウミガメや海鳥などの海洋生物が誤って呑み込んでしまうという害が多く出ています。プラスチックバッグだけでもオーストラリア全体で年間約39億枚が消費され、そのうち約1600万枚がクイーンズランド州だけで消費されており、その重さはなんと小型車96台分にもなるそうです。
もともとオーストラリア人は環境問題への意識も強いほうで、水も大切にしますし、ビーチもごみがほとんど落ちておらずとてもきれいです。また日本のような過剰包装もありませんので、野菜、果物なども量り売りだったり、買い物時にも袋はいりますか?と聞かれたりします。大手の酒屋では搬送時にワインが入っていた段ボールを取っておいてレジ近くに積み上げ、購入時にその段ボールに入れて渡すという再利用を行っています。消費者のために見栄えのよい新品の箱にいれるといったことはしません。また、日本のように無料でラッピングをしてくれることもないので、自分でラッピング用の包装紙やリボン、紙袋を購入しなければなりませんので、デパートはもちろんスーパーマーケットにもバースデーカード等イベント用カードと並んでラッピング用品を取り扱うコーナーを設けています。
そんな現状ですので、テレビのニュースで消費者に今回のレジ袋廃止制度についてのインタビューをした際も、車に袋を置いてきちゃったと笑いながら言っている人や、自分は昔からバッグ持参だから全く問題ないよという人、ごみが増えるだけで無駄だと思ってたから賛成、などというコメントで不満を言っている人はあまりいませんでした。
私も慣れるまではついつい手ぶらで買い物へ行ってしまい、その都度袋を買う羽目になりそうです。普段荷物が少なく小さなバッグを利用していることが多いのでこれからは小さくたためるエコバッグもカバンに一つ入れておこうと思います。
このような環境保護活動はこれからもどんどん増えていくと思います。
Photo1(左):スーパーマーケットのレジ袋廃止の告知
Photo2 (右):レジ袋廃止が開始まであと何日か黒板に毎日更新されています