イギリス以外の国ではあまりお目にかかれないスコットランド定番の紅茶のお供、ショートブレッド。私などは、世界のどこにいても食べられるよう、作り方もちゃんと習得済みです。
ショートブレッドは低温で焼いた小さなバタービスケットのことで、スコットランドの伝統的なお菓子です。
使う材料は、砂糖とバター、それに小麦粉の三つだけ。ホロホロ、ザクザクした食感と、リッチなバターの風味がたまりません。ショートブレッドの日なんていうのもあって、1月6日がそれにあたります。
以前読んだ本によれば、このビスケットの起源は中世期とのこと。もともとは砂糖とスパイスを使ったスコットランド式のパンだったものが、時とともにレシピも変わり、イーストの代わりにバターが使われるようになって、私たちが知っている現在のスコティッシュ・ショートブレッドが生まれたというわけです。
スコットランド式ショートブレッド・ビスケットのレシピ
材料 (ショートブレッド10~15個分。出来上がり個数は型の取り方によって変わります)
友達をお茶に招待する時などにぴったりのレシピ。作り方はいたって簡単です。以下にご紹介する分量を表す3つの数字、3、2、1だけを頭に入れておいてください。
- 小麦粉 300g
-無塩バター 200g(調理する少し前に冷蔵庫から出しておく)
- 砂糖 100g
作り方
最初にバターを「クリーム状」にします。無塩バターに砂糖を加えたら、バターがクリーミーなペースト状になるまでヘラか泡だて器で数分ほど撹拌します。白いクリーム状で、なめらかになったら完璧です。
このバタークリームに小麦粉を加え、ヘラでかき混ぜます。
小麦粉がちゃんと混ざったら、生地をこね過ぎないように注意してください。その理由は二つあって、こね過ぎるとなめらかさがなくなり、また焼いたときに生地が縮みやすくなるからです。
この生地をひとつにまとめ、丸い形に整えてラップフィルムで包んだら、最低でも10分間おいて冷まします。このひと手間によって、生地を伸ばす際に麺棒に生地がくっつかなくなります。
まな板かクッキングシートの上で、約1㎝の厚みに生地を伸ばします。
ここでは伝統的なショートブレッドを作りたいので、きれいな長方形になるように生地の端の部分をカットします。
自分の好きな形のテンプレートを選んでください(私は小さめの四角いクッキーを作るのにテンプレートを使いました)。このテンプレートに沿って、生地の表面にカットのガイドとなるラインを浅めに引いていきます(私はヘラで線を引きます)。
ナイフや生地用カッター、ピザカッターなどを使い、このラインに合わせてクッキー生地を均等にカットします。
尖ったハサミかフォークの先で長方形の生地を突き刺して、ショートブレッドのトレードマークを複製します。この工程は省いても問題ありませんが、本来のスタイルを守ったショートブレッドを作るなら、ぜひとも必要なステップです。
ベーキングシートを敷いた天板にビスケットを並べ、5分から10分ほど冷凍庫で冷やします。こうすることでクッキー生地が扱いやすくなり、焼いている間に生地が広がり過ぎるのを防ぎます。
回転式オーブンを170度で予熱します。
生地が冷めたら天板を冷凍庫から取り出し、クッキーとクッキーの間隔が1㎝程度になるように適宜並べ直します。
オーブンで12~13分焼きます。白く焼きあがった姿こそがショートブレッドの身上なので、キツネ色になるまで焼かないようにくれぐれもご注意を!せっかくのとろけるような食感とおいしいバターの風味が、焼き過ぎによって台無しになってしまいます。
オーブンから取り出したら、ラックの上にのせて冷まします(水気を吸ってしまわないための超重要ポイント)。他のクッキーと同様、密閉容器に入れて保存してくださいね。