年末年始営業のご案内
12月31日(火):18:00終了
2025年1月1日(水):全館休業
※各店舗の年末年始の営業についてはフロアガイドよりご覧下さい。

  • 2019.10.31
  • カナダの文化とシンボル
環境保全に非常に熱心な国として昔から知られているカナダは(アルバータ州北部にはひどい汚染を垂れ流している工場もありますが)、環境にやさしい文化を国民の道徳観に深く浸透させています。
国旗に描かれたシンボルはもちろん、ほぼ何にでも動物、植物、自然のある場所などをモチーフに使用しますが、その他にも以下の2つはカナダが誇る極めて重要な環境保全の象徴です。
- グリーンピースは有名な非政府組織で、環境保全を推進するために1971年にバンクーバーで設立されました。
- グレイ・アウルは史上初の自然保護活動家と称され、長年、アメリカ先住民であると信じられていましたが、実はイギリス生まれのカナダ育ちで、若い頃にアメリカ先住民と自らの意志で結婚していたことがその死後に明らかとなりました。
ビーバー:1975年3月24日に「ビーバーを国獣に指定する法律」が王室によって承認され、ビーバー(アメリカビーバー)はカナダの公式なシンボルとなりました。国の厳しい野生生物保護政策のおかげで、ビーバーは現在、カナダ最大のげっ歯類として生き残り、繁殖しています。
国を代表するもうひとつの動物、ムースとともに法律で保護されているのです。
文学作品に目を向けると、カナダ出身の作家は主にこの国の自然や辺境の生活に対する考え方、世界におけるこの国の位置づけに関連・反映した内容を描いています。カナダの民族的・文化的多様性は有名作家の作品に表れています。カナダの作家は気候や地理が人々の生活に与える影響を分析することが多く、辺境の生活も作品によく取り上げられます。カナダを経由した西側諸国へのデモを思い起こさせるような内容をテーマに設定する作家が多くいる一方、漁師の生活ドラマを描く作家もいます。さらに、常に存在している北の辺境地も、存在感を増している北極と相まって広く用いられているテーマです。
フランス系カナダ人の作家はしばしば、イギリス系住民に包囲されていると感じているため、独自の慣習や文化をかたくなに守り、フランス語のみで執筆・出版しています。同様に、イギリス系カナダ人はアメリカの人と文化に包囲されていると感じているため、カナダ人の作家がこの点をどのように問題視しているかを示す小説や詩集がたくさんあります。
フランス系カナダ人の文学と言えば、象徴主義の影響を受けたフランソワ=グザヴィエ・ガルノーと詩人のLouis Frechetの作品が挙げられます。これらの作家は不朽の名声を与えられる独自の民族伝承と地域的テーマを追求しました。
自然の美しさと広々とした開放的な環境を常に称賛されているカナダは今、現代美術の制作の中心地となっています。
カナダ芸術のオリジナリティはこの国の地理や気候、民族文化的多様性、歴史など、複数の要素から生み出されています。現在では文学、ダンス、映画、その他の芸術分野において、カナダ人が主要な文化的国際イベントへの参加を求められることも増えています。
例えば、カナダはここ数年で500本以上の長編映画と数千本のテレビ番組に資金を提供してきました。世界最大の国営映画制作機関、カナダ国立映画制作庁は40年代から1万作を超える作品を制作していて、国内と海外の賞に輝いています。

エゴヤンやクローネンバーグなどの映画監督はカナダの映画産業に国際的な名声をもたらし、マイク・マイヤーズやダン・エイクロイド、ジム・キャリーなどの俳優陣はグレートノースの存在を世界中に広めました。1975年にスタートした公募形式のトロント国際映画祭は世界最大級の映画祭となっています。
カナダには100を超えるプロのダンスカンパニーと400近い劇団があります。カナダ国立バレエ団は多くのダンサーに加え交響楽団も抱えています。シルク・ドゥ・ソレイユをはじめとするダンスカンパニーや劇団、ビジュアルアーティストのウォレスなどは、カナダが芸術界で重要な地位を占めていることを認めています。
トロントはニューヨーク、ロンドンに次ぐ世界第3位の舞台芸術の中心地となっています。


特派員

  • パトリック・ サッコ
  • 職業エリオット・コンサルティング社エンジニア

こんにちは! 私はパトリックと言います。スコットランドのエジンバラ在住で、土木技師をしています。趣味は詩を書くことです。9年ほど前にイタリアからスコットランドへ移住し、この土地に惚れ込んでいます。雨の多い気候を好まない人もいますが、その気候のおかげでここは緑豊かな風景に恵まれています。暇を見つけては、車でエジンバラ郊外へ湖や渓谷を見に出かけています。

パトリック・ サッコの記事一覧を見る

最新記事

おすすめ記事

リポーター

最新記事

おすすめ記事

PAGE TOP