• 2020.06.12
  • 「ランブルディサンプス」を知ってますか?
スコットランド料理のファンという人はあまり見かけません。スコットランドに住んでいた頃、ハギス(羊の胃袋に羊の内臓とオートミールなどを詰めて茹でたもの)やハドック(タラの一種)、ショートブレッドビスケットについてブログで紹介しましたが、正直に言うと、私はこういった食べ物があまり好きではありませんでした。でも、この街に再び住むことになって、特に同居している友達がわざわざ料理を作ってくれたり、自分でも作れるように作り方を教えてくれたりしたおかげで、郷土料理を楽しむ機会が増え、今ではこういう珍味も少しは美味しいと思えるようになってきました。

さて今回私が新たに知ったスコットランド料理はランブルディサンプスです。なんだか舌を噛みそうな名前ですよね!
コルカノンとかスコティッシュポテトとも呼ばれているんですが、それはきっと、元々の名前があまりにも言いにくいからだと思います。
このびっくりするほど美味しいオーブン料理は、前に住んでいたときから間違いなく大好物のひとつでしたが、多分、今まで作った料理の中でも絶品の一皿です(友達がたくさん手伝ってくれたおかげ)! そして、この料理に一目惚れならぬ一嗅ぎ惚れしてしまいました! なにしろ、作っている最中からものすごくいい香りが漂って来て、癒される気分になるんです! 名前こそ難しそうですが、とてもシンプルで素朴な、いかにもスコットランドの伝統料理らしい一品です。キャベツと玉ネギが入った、粗めのマッシュポテトみたいな感じです。だから作り方は簡単で、比較的すぐ出来て安上がり。サイドディッシュとして出されますが、主食にしてみるのもおすすめです。
美味しくて、満足感があって、しかもヘルシーという、良いこと尽くめのメニューです。
それでは、友達が教えてくれたレシピをご紹介します。
材料:
ジャガイモ 500g
キャベツ 400g
玉ネギ 1個
バター 60g
お好みのチーズをすりおろしたもの 50g
ブラックペッパー

作り方:
冷たい塩水にジャガイモを入れ、火にかけます。沸騰したら火を弱め、やわらかくなるまで20分ほど茹でます。火から下ろして水気を切り、あら熱が取れたら皮をむきます。皮をむいたジャガイモをボウルに入れ、フォークでつぶします。しばらく冷ましておきます。
その間にキャベツを洗い、芯を取ってザク切りにします。玉ネギを薄切りまたはみじん切りにします。
鍋にバターを溶かし、玉ネギがあめ色になるまで炒めます。そこへキャベツと塩を加え、よくかき混ぜながら5分煮込みます。つぶしたジャガイモも加えてよく混ぜ、火から下ろします。すりおろしたチーズとペッパーを加え、塩で味をととのえ、再び混ぜ合わせます。
バターを塗った天板にこれを移し、約200℃に予熱したオーブンで20分焼きます。いったんオーブンから取り出し、残りのチーズを振りかけて1分ほど焼くと、チーズが焦げずに十分溶けます。
玉ネギの代わりに白ネギを使ったり、いったんオーブンから取り出したときにコップ半分の牛乳を加えてからオーブンで焼き上げたりしてもOKです。


私は食後に必ずスイーツやデザートを食べますが、新たなお気に入りに加わったのがスコットランドの伝統の味をアレンジしたチョコレートウイスキーケーキです。

こんな名前ですが子供でも食べられるのは、作っている間にアルコール分が全部蒸発し、ウイスキーの香りだけが残るからです。
味はもちろん最高で、スコットランドの伝統の味、ウイスキーケーキのチョコレートバージョンといった感じです。
以下にレシピを載せておきます。
材料:
純ココア 1カップ
アメリカンコーヒー 1カップ半
バター 1カップ
スコッチウイスキー 1カップ
砂糖 2カップ
小麦粉 2カップ
塩ひとつまみ
ケーキ用のイースト
卵 2個
パウンドケーキの型も用意。


作り方:
オーブンを約180℃に温めておきます。パウンドケーキの型に指でバターをまんべんなく塗り、残りのバターを片手鍋に入れて、コーヒー、ウイスキー、ココアと一緒に火にかけ、バターが溶けるまでかき混ぜます。火を止めて砂糖を加え、完全に溶かします。
適当な大きめのボウルにイースト、小麦粉、塩ひとつまみ、卵を入れます。先ほど混ぜた材料のあら熱が取れたらボウルに加え、泡立て器でよくかき混ぜます。
パウンドケーキの型にこの生地を流し込み、オーブンで50分ほど焼きます。型に入れたまま2時間冷ましたら、金網台の上にひっくり返します。
とっても美味しいですよ!

特派員

  • パトリック・ サッコ
  • 年齢酉年(とり)
  • 性別
  • 職業エリオット・コンサルティング社エンジニア

こんにちは! 私はパトリックと言います。スコットランドのエジンバラ在住で、土木技師をしています。趣味は詩を書くことです。9年ほど前にイタリアからスコットランドへ移住し、この土地に惚れ込んでいます。雨の多い気候を好まない人もいますが、その気候のおかげでここは緑豊かな風景に恵まれています。暇を見つけては、車でエジンバラ郊外へ湖や渓谷を見に出かけています。

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