• 2020.12.11
  • 着けるべきか着けざるべきか-カナダのマスク事情
私が暮らしているカナダの首都・オタワ市は、新型コロナウイスの影響でまたもや緊急事態となってしまいました(本当に緊急事態じゃなくなっていたのかどうかは分かりませんが)。オンタリオ州とオタワ市は感染者の増加に伴い、先ごろ店舗の休業やマスクの着用に関して、これまでより厳しくなった新しい規制を施行しました。
現在、オタワ市では屋内公共スペースでのマスク着用が一時的に法律で義務化されています。例えば、公共交通機関を利用する時や店舗、ショッピングセンターに行く時などには、マスクを着用することが必須となりました。
この規制は、学校や保育所、子ども向けのスポーツセンターを除くほとんどの場所に適用されています。
要するに、人と人との距離を2メートル以上確保できない状況では、マスクなどの防護具を着用することが義務化されたのです。
防護具として認められているのは、使い捨てサージカルマスク、布製マスク(手作りマスクも可)、そしてスカーフで鼻と口を覆うのも効果があるということで、認められています。
屋外でのマスクなど防護具の着用は義務ではありませんが、マーケットや人通りの多い道路といった混雑が激しい場所では着用することが推奨されています。
新しく発表された規制では、官公庁や会社のオフィス、スーパー、公共交通機関(バス停や駅のホームを含む)、電車・飛行機の中、店舗、教会、美容院、理容院、美術館や博物館(といってもカナダではほとんどが閉館中で、今はオンラインのみでの公開となっていますが)や図書館、映画館や劇場(鑑賞中もずっと)、ジム(エクササイズ中を除く)、クラブ、バーやレストラン(自分のテーブルでの飲食を除く)、エレベーター内、マンション、ホテル、そして、当然ですが病院やメディカルセンターではマスクを着用すべきとされています。
重度の障がいや呼吸に負担がかかる病気を持つ人たちにとって、一日中マスクを着けて過ごすというのはとても大変なことです。そのため、他の人との間に十分な距離がとれない状況や室内であっても、障がいがある人の防護マスクの着用は義務化されていません。これは車イスに乗っている人や、歩行に介助者を必要とする人も同様です。
年齢に関係なく、障がいや慢性疾患、神経疾患があってマスクの着用が難しい人は必須ではなく、その他の人に適用される行政処分も受けないことになっています。(「オペレーター」と呼ばれる人たちがいて、マスク着用をチェックし、着用していない人に違反切符を渡しています。)これは、マスクが倦怠感を招き、もともと持っていた呼吸の問題を悪化させる可能性があるためです。
とはいっても、ソーシャルディスタンスをとる、大勢で集まることを避けるといった、その他の新型コロナウイルスの感染予防対策については、障がいのある人たちもできる限り従わなくてはなりません。
それから、5歳未満の子どものマスク着用も義務化されていませんし、2歳未満の子どもについては、呼吸困難となる可能性があるのでマスクの着用を避けるように呼びかけられています。
11月7日以降、全てのレストランの営業時間が短縮され、夜10時には店を閉めなくてはいけません。希望する店は、10時以降はテイクアウトのみ営業が可能です。アルコールの販売と提供は朝9時から夜9時までに限定されていて、レストランは店内で食事をした客の連絡先を聞くことが義務付けられています。これは、新型コロナウイルスの感染者が出た場合にそれを知らせることができるようにするためです。
同じテーブルに座れる人数は4人までとなっていて、ビュッフェ形式での料理の提供は禁止されています。

特派員

  • パトリック・ サッコ
  • 職業エリオット・コンサルティング社エンジニア

こんにちは! 私はパトリックと言います。スコットランドのエジンバラ在住で、土木技師をしています。趣味は詩を書くことです。9年ほど前にイタリアからスコットランドへ移住し、この土地に惚れ込んでいます。雨の多い気候を好まない人もいますが、その気候のおかげでここは緑豊かな風景に恵まれています。暇を見つけては、車でエジンバラ郊外へ湖や渓谷を見に出かけています。

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