• 2015.11.13
  • 子供達による幻想的な提灯行列「ラテルネ行列」
サマータイムからウインタータイムへ戻る日は10月最後の日曜日です。今年は、10月25日に、午前3時は午前2時へ、日本との時差は7時間から8時間へ、それぞれ戻りました。 秋の日照時間がめっきり短くなり、徐々に冬の気配がやってくると「ラテルネ行列(Laternezüge)」の季節が訪れます。

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「ラテルネ行列」は、毎年11月11日に行われ、「聖マルティン祭」とも呼ばれています。
今から約1600年前、西暦397年11月11日にサンクト・マルティン(St. Martin)という聖人が亡くなりました。ローマ軍の一族に生まれた彼はとても慈悲深い人として知られていたそうです。真冬のある日、城門の傍らで寒さに震えている貧しい人に、彼は自らのマントを切り与えました。その様子を見ていた周りの人々は、マルティンの惨めな格好を笑いましたが、その夜、自分が渡した片方のマントを羽織ったイエス様が彼の夢に現れ、その後、マルティンは洗礼を受けてキリスト教徒になりました、というお話が伝えられています。

011_151113_2 ラテルネ(Laterne)とは紙で作った提灯のことです。子供達は棒の先に手作りの提灯をつけて、歌いながら暗い夜道を行列します。

歌詞は、次のようなものです。

 Laterne, Laterne,
 ラテルネ、ラテルネ
 Sonne, Mond und Sterne
 お日さま、月よ、お星さま。
 Brenne auf, mein Licht,
 パッとあかるい灯をともして。
 aber nur meine liebe Laterne nicht.
 わたしのラテルネだけは燃やさないで。







歌も愛らしいですよ。お聞きになりたい方は、ご参考まで。

 

行列が終わり、最終目的地に着くと、大人達が用意してくれた温かい飲み物と“ベックマン”といわれる聖マルティンをモチーフにしたパンが子供達を待っています。

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秋の暗い夜道を照らしながら歩く子供達の姿は勇敢に見えました。さらに、沢山の提灯はとても幻想的且つ、小さい子供達を未来へ導く光にも思えました。



特派員

  • 理夢
  • 職業いけばな活動家

ドイツ在住5年目。海外で「和の心」を忘れず、「いけばな」と「着物」を中心に日本文化活動を行う。日本の美を広めるべく、また次世代にも継承していけるよう精進して参ります。

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