2016年の夏季休暇
- 2016.07.12
- 夏季休暇の過ごし方
日本の年次有給休暇は半年勤務した後から10日、その後1年ごとに 1 〜2日ずつ増えて最高20日間もらえますが、実際にお休みをとるのは年間1週間、病気のために1週間とっておこうという人が多く、有給休暇がとりにくいという残念な国民的風習があります。
一方、ドイツでは「休暇の最低日数に関する法律」に基づき、最低24日の有給(フルタイムで週6日間勤務の場合)が与えられます。勤める企業、勤務年数、契約内容によって異なりますが、平均30日の有給休暇、それに約10日間の祝日が加わり、ドイツ国民は年間で約40日のお休みをとることができます。週5日の勤務の人だとなんと8週間!ドイツでは社員に有給休暇を完全に消化させることが義務づけられているため、夏やクリスマスに 2〜4週間のお休みをとる人も少なくありません。日本人もドイツ人のように仕事だけでなくプライベートの家族との時間を大切にし、余暇の楽しみ方を学びたいものです。
大分日本でも夏休みの取り方が緩和させてきましたが、それでもお盆の時期に休みをとる人が多いため、日本の帰省ラッシュは旅の疲れを増長させてしまいます。
その点、ドイツの夏休みは16に分かれる州によって異なるため、学校の始まりが8月初旬から9月中旬までずれるという不思議な仕組みになっています。知らないと最初は戸惑いますが、夏休みの混雑を緩和させる賢い分け方とも言えるでしょう。
そしてドイツ人のバカンスは、シェンゲン協定によりヨーロッパ内で自由に移動できるため、行動範囲はぐんと広がります。
海
まず、ドイツには上の方(北側)にしか海がないので、多くのドイツ人はビーチに憧れています。
•スペインのマジョルカ島−ドイツで一番人気はなんと言ってもマジョルカ島です。ちょうど日本人のハワイと言った所でしょうか。直行便があり2時間ちょっとで行けるのが最大の魅力です。
•Sylt(ジルト島)−ドイツ最北端に位置し、デンマークとの国境沿い北海に浮かぶジルト島は高級リゾートアイランドとして知られています。
•Ostsee(オストゼー“東海”)−ヨーロッパ大陸とスカンジナビア大陸に囲まれた北ヨーロッパにあるバルト海はオストゼーとして親しまれています。
•地中海に面するイタリア、スペイン、フランス−海水浴やクルージングをして楽しみます。
その他、ポルトガル、ギリシア、トルコも人気があります。
山、川、湖
夏に山を散策をしたい人は、 バーデン地方にあるSchwarzwald(シュヴァルツヴァルト:ドイツで黒い森と言われる山地で、総面積は約5180平方キロ。)やアルプス山脈のあるバイエルン地方やオーストリア、スロベニア、イタリア、スイス、リヒテンシュタイン、フランス辺りが特に人気があります。
緑溢れる自然の中で散策、サイクリング、キャンプ、カヌー、釣り、山登りなどをしながら、ゆっくり時の過ぎ去るままに夏の休暇を心行くまで楽しむ方法をドイツ人は良く知っています。