ここはハノーバーとライプツィヒの間に位置し、かつては東西ドイツの境界線があったため人々が近づくことができませんでした。
そのため属していた場所によっては素朴で自然が多く残されており、今では3つの隣接する州(ニーダーザクセン州、ザクセン=アンハルト州、チューリンゲン州)近郊に住むドイツ人にとって身近な観光保養地として親しまれています。
このハルツ山地は中世までさかのぼると、魔女が住んでいたという言い伝えがあり、魔女狩りも実際に行われていたようです。ですから、今のマスコット人形になっているのも納得です。
Bad Harzburg(バート・ハルツブルク)
Badはその名の通り、Bathお風呂/温泉。温泉が湧き出てくるので、保養所も多く、高齢者のクアや西洋医学大国ドイツではポピュラーな股関節、膝関節などの人工間接の手術をした患者さんがリハビリテーションをしている姿も多く見受けられました。
中心部にあるBurgbergへロープウェイを使って登ると、塔の周りにある鎖に沢山の鍵がかかっているのを発見!地元ではきっとカップルがこの頂上でロマンティックな愛の誓いをするスポットなのでしょう♡
ロープウェイ横にある空中散歩は森を上から見ながらを歩くことができて、とても気持ちがよかったです。また、アスレチックジャム、子供の遊び場も充実しており、家族での旅行に最適です。
青い湖
知る人ぞ知る「青い湖」は神秘的な湖。人々は湖で泳いだり、日光浴をしたりと時の流れるまま楽しんでいました。
枯れる森
この旅で一番ショックだったことは、ハルツの森が死に直面していること。
250平方キロメートルを誇るハルツ国立公園のうち、もうすでに700m以上に渡ってドイツトウヒ(Fichte)がキクイ虫(Borkenkäfer)に冒されています。残念ながら被害はどんどん広がり、しばらくは解決策もないとのことなので、とても胸が痛みます。
このように自然との共存の中で、人間の力ではどうしようもないことも多々あります。
日本の神道では八百万の神(やおよろずのかみ)といって、太陽、山、森、川、湖なども神とみなし、自然の中に人間は生かされていると考えます。
100年に一度の大災害もきっと何らかの意味があり、近い将来きっと専門家が知恵をしぼり、この自然の力が美しいハルツに明るい希望をもたらしてくれることを願っています。