では、タイには幾つの大学があると予想されますか。World Education News and Reviewによれば、2012年の教育省発表で、国立79校、私立およびカレッジ71校、コミュニティーカレッジ20校となっています。全体の学生数は1,706千人。うち国立は約90%で、日本の約21%とは大きく異なっています。なお、入試がなく単位を取得し要件を満たせば卒業できる国立オープン大学には2校で概ね800千人います。日本と同じように入試等がある国立の学生数は、実質的に900千人程度となります。
皆さんがよくご存知のチュランコン大学は、タイで最も古い大学として、トップクラスの学生が入学します。その他では、私立の会計学校からスタートしたタマサート大学、医学教育で有名なマヒドン大学、農業大学からスタートしたカセサート大学。地方の中核大学として作られたチェンマイ大学(北部)、コンケン大学(東部)やソンクラ王子大学(南部ハジャイ)なども総合大学です。モンクット王工科大学ラッカッバン、同トンブリや同ノースバンコは、それぞれ独立した大学として運営されています。原則的に、タイには公立大学はありません。そもそもタイの地方行政機関は中央政府からの出先機関です。バンコクとパタヤでは知事を公選で選びますが、その他の地域では、中央政府の官僚の中から任命されます。仕事やプライベートで海外に行かれた際には、是非、現地の大学を見られることをお奨めします。なんとなくですが、その国の大学教育の雰囲気が味わえるかと思います。
私は大学人ですので、大学をご紹介するのは義務であると思っています。今後、連続ではありませんが、シリーズとして、タイと日本の大学事情をレポートします。お楽しみに。今日はこの辺りで、サワディ・カップ。