• 2024.06.17
  • 南米ペルーの“フリオ・セサル・テジョ”パラカスミュージアムでイベントの企画運営をしています(その2)
5月21日(火)。今日は、朝から雨が降らないことで有名なこのパラカスに霧雨が!!空から降ってくる水に濡れるという感覚が久しぶりで、同僚との待ち合わせ場所まで雨に濡れながら歩きました。ジーン・ケリーのSingin' in the Rainが私の脳内から自然と聞こえてきます。もちろん、パラカスで傘を差している人は一人もいません。少し湿ったアスファルトの上を歩く感覚も久しぶりでした。

さて、今日は私が職場でみんなの昼食を作りました。といいますのは、私が働くパラカスミュージアムでは、昼食をみんなで作って、みんなで一緒に食べるのです。自然保護区内の一面砂の世界に、ポツンと建つパラカスミュージアムには、近くに食堂やレストランはなく、気軽に外食を楽しめる状況ではないため、このような文化が生まれたそうです。今日はトマト、玉ねぎ、ニンニク、にんじん、ほうれん草など、たっぷりの野菜とベーコンを使って野菜のショートパスタをつくりました。なかなか好評だったのですが、やっぱり8人前を一気に作るのはなかなか難しいのです。なぜなら、ここでは8人前というと1.5Kgのショートパスタを茹でるのです。鍋からざるにパスタをあげた際、ざるの下の方と上の方の茹で上がりを等しく仕上げるのはなかなか至難の業です。


冷静に、1.5kgを8で割ると、一人前187.5gです。とにかく量が多いと思いませんか?日本の某有名クッキングサイトを見てみると、ロングパスタは一人前90〜100g、ショートパスタは60〜70gと書いてありました。いかに一人前の感覚が、日本とペルーで異なるかということが分かります。みなさん、ペルーで外食をする際は、以上のことを念頭に置いて注文することをおすすめします。こちらに来て半年経った今でも、空腹時に外食をすると絶対に食べきれない量を間違えて注文してしまうことがあります。なかなかうまく生きていくのは難しいですね。

色々と書きましたが、全員で一つのテーブルを囲み、ゆっくり話をしながら昼食を食べるというここの文化は、なかなかいいものだなと気に入っています。まさに「同じ釜の飯を食う」です。ちなみに、スペイン語のCompañía(会社)は、「Com(一緒に)」 +「panis(パン)」から構成された単語で、一緒にパンを分かち合う、食事を共有する仲間ということらしいです。だからなのか?わかりませんが、パラカスミュージアムのメンバーはとても仲が良く、家族のようにハッピーです。8人前の料理を作るということにもう少し慣れて、さらに美味しい料理をみんなに振る舞いたいなと思っています。


最近の私はというと、パラカスミュージアムでイベントの企画を担当しているということもあり、5月初旬より館長と2人で首都リマのMuseo de Arte de San Marcosという美術館で6回に渡って開催される研修「Proyectos educativos para el diálogo en museos(博物館における対話のための教育プロジェクト)」に通い始めました。


この研修で面白いなと私が感じているところは、私がミュージアムで企画しているイベントをはじめ、教育プログラムというのは、運営側が、内容を事前に細かく計画して実行することが多いんだけれども、その過程で発生する予期せぬ出来事をプロセスの大きな価値の一つとして考え、さらにその先をどのようにデザインし、実行して、評価・体系化できるか?ということを学ぶというところです。「予期せぬ出来事」の重要性!!!なんだか、このワードを聞いただけでワクワクしませんか?首都リマでは、これからのペルー生活をさらに豊かにしてくれそうな新しい出会いもあり、やはりアクティブに動いていかないと道は開けないのだなと思う今日この頃です。



こちらのプログラムについても追々レポートしていきたいと思います!それではこのあたりでアディオ〜ス!南米ペルーパラカスより山本粧子でした。

特派員

  • 山本 粧子
  • 職業JICA青年海外協力隊

ペルーのイカ州パラカス在住。現在はフリオ・セサル・テージョパラカスミュージアムでイベントの企画運営をしています。「人間とはなんだ」というテーマで絵を描いてきました。2025年7月〜9月ペルーにて個展開催決定!
皆さんにペルーへ遊びに来てもらえるよう、ペルーのOMOSIROIをお届けしたいと思います。

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