今年も新しく市場に出回るワインに先駆けての試飲(アンテプリマ)が1月のアンテプリマ アマローネを皮切りに
現在も時期をずらしてイタリア各地で行われています。この時期は私もいろんな地域に出向くのですが、アンテプリマ トスカーナ、アンテプリマ エミリアロマーナ、アンテプリマ サグランティーノ等…は終了したので、私が試飲した中の一部をご紹介したいと思います。昨年の模様は此方からご覧ください!
http://k-wn.com/area1/anteprimatoscana/今年はモンタルチーノで行われたベンベヌート ブルネッロ(アンテプリマ ブルネッロ ディ モンタルチーノ)について自分の感じた事を書きたいと思います。
(モンタルチーノ)
ブルネッロ ディ モンタルチーノの今年で回るヴィンテージは2012年なのですが、(ワイナリーによっては多少違うところもあります。)以前(今をさかのぼる事約5年前)ブルネッロ協会が行っている2012年のヴィンテージ評価では五つ星(最高評価)という事だったのですが、試飲を終え私が感じた印象は、フレッシュで充分楽しめるワインという印象でしたが、例えばここ近年の五つ星評価となった2010年のようなイメージとは違い、分かりやすく説明すると、五つ星というには、アルコールは弱めで、全体的に豊かな印象もやや弱く、タンニンが固い。造り手によって、または、作られるゾーンよって(北か南か、標高の高いところか低いところかなど)それぞれに違う印象を受け、非常にバリエーションがある年になったように思います。(造り手によって異なるのは、それぞれに作りたいワインの違いもあるし、土壌の違いもあるので、この年に限った事ではないのですが、今年はよりその差が感じられる。)今から思い返すと、2012年は天候の少々複雑な変わった年でした。これも地域によって変わるのですが、例えばモンタルチーノついて言えば、1月2月が非常に寒く、夏は非常に暑かったでした。夏だけの暑さを言えば、暑い年となった2011年より暑かったと思います。そして一言で言うと乾いた年。何より雨が降らない年でした。でも収穫時期の前にやっと大量の雨が降りました。なので決して2010年のように年中通してバランスのいい年ではなかったように思います。そういった気候の影響が今回の2012年のブルネッロには関係し、造り手によって差が出るヴィンテージとなった要因ではないでしょうか。
試飲の模様
実際2012年のヴィンテージの評価というのは、ブルネッロであれば、そのヴィンテージのワインが市場に出回る約5年も前に五つ星と発表になるのですから、ワインになっていない状態のものを、そんな早くから評価をつけるという事の自体がまず不可能な話で、実際は2012年のブルネッロが出回る2017年の今でないと、評価できないというのが本当のところだと思います。ちなみに、今年2016年の評価がこの時に発表になったのですが、2016年も五つ星でした。個人的には2016年は既にタンクからのサンプルを試飲が出来たトスカーナの白のヴェルナッチャ ディ サンジミニャーノだけは試飲したので、そでについて言えばヴェルナッチャ ディ サンジミニャーノにおいては、近年にない非常に良いヴィンテージになるだろうと感じたので、まだまだ分かりませんが、ブルネッロにも期待したいと思います。