フォンテーヌブローは、何といってもその広大で豊かな森が有名です。5,600種を超える植物が茂り、鹿、イノシシ、狐などが生息するこの森は、訪れる度に新しい出会いを感じさせてくれます。
天気がいい日のハイキングで見つけた、森にあるたくさんの曲がりくねった小道フォンテーヌブローはボルダリングやハイキング、狩猟や野生の味覚採集の名所ですが、今日は、馬の背に揺られながら森を探索することにしました。のんびりと日曜日を過ごすのにこれ以上の方法があるでしょうか?曇天の雨模様ですが、到着するまでにお天気が回復することを願いつつ出発です。
雲行きの怪しい天候の中、高い樹々が両脇に連なる道路
ナビゲーションを頼りに、高くそびえる樹の壁に挟まれた道路を走り、村の曲がりくねった道を辿って、一路厩舎を目指します。人口が千人をわずかに上回るアシェール・ラ・フォレの小さな村が私たちの冒険のスタート地点です。
アシェール・ラ・フォレへの途上で広がる田園風景厩舎へ到着すると、すぐにムジという名の美しい白馬を割当てられました。が、いかにもフランス風に、私や森が提供するどんなもてなしよりも、地元の美味しい干し草を味わうほうに関心があるご様子。運よく厩舎のオーナーが居合わせたおかげで、ムジを外に連れ出し、午後の散策に出かける準備を整えてもらうことができました。
ようやく厩舎から出て、出発の準備を整えたムジ厩舎を出て散策の一員に加わるようムジに納得してもらったところで、自然の中の2時間プロムナードへ出発です。
お互いに馴染んでいく私とムジ乗馬自体は平穏無事に終わりましたが、私を驚かせたのは奥が深く広範な植物の多様性でした。種や森の歴史について本から知識を得るのと実際に身をもって体験するのは、全く違います。数歩進むごとに、周囲の景観ががらりと変わってくるのです。高く覆いかぶさるように生長した松から熱帯を思わせるシダまで、森は幾重にも重なった層をひとつずつ私たちに見せ続けてくれました。
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思いがけず遭遇した色鮮やかなシダの群生馬上の揺れは写真の撮影には理想的ではなかったけれど、もっと森を奥深く探索したい、異なる視点で風景を味わいたい、という私の好奇心は一層搔き立てられました。私の暮らすフォンテーヌブローという小さな村は、思っていた以上に多くの要素を秘めた場所のようです。