この決定はイギリスのヴィーガンに転換点をもたらしました。
動物由来製品を食べないというヴィーガンのライフスタイルは遂に、あらゆる法律上の権利によって「信条」と認められ、宗教的信念や障害、性的指向などと同等の要素として2010年平等法によって差別から守られることになったのです。
このニュースが流れたのは、1月中は動物由来製品を摂取しない、または少なくとも摂取する量を減らすことを目指す「ヴィガニュアリー」(「ヴィーガンな1月」を意味する、VeganismとJanuaryを掛け合わせた造語)というキャンペーン期間中でした。
ヴィーガンの人であれ、ヴィーガン料理が大好きな人であれ、あるいは環境に貢献しようとヴィーガニズムを話題にする人がどんどん増えているおかげでヴィーガンにちょっと興味を持っただけの人であれ、この街にはヴィーガンフードを食べる選択肢がたくさん用意されていることに驚くことと思います。小さなレストランから大規模チェーン店にいたるまで、あるいはいつも同じヴィーガンバーガーメニューを提供する昔ながらのファストフード店からヴィーガンフードに特化したストリート・フェスティバル、そして魅惑のドーナツやスコーンをそろえたヴィーガンペストリーショップまで実にさまざまなアイテムがあります!
日本食のヴィーガンレンストランだって見たことがありますし、ロンドンで有名なWagamama(わがまま)というお店では世界有数のユニークなメニューを誇り、オーガニック食材と非加熱食材を使った多国籍ヴィーガン料理を提供しています。
最近の調査によるとロンドンは世界で最もヴィーガンにやさしい街だそうです。ヴィーガンとベジタリアンがまだ奇異な存在だった頃から、100年くらい経っているような気がします! 今ではもうヴィーガンはトレンドでもなければ、目新しいだけのものでもありません。
ヴィーガン協会は、イギリスには50万人を超えるヴィーガンがいてロンドンだけでそのうちの12万人以上を占めているとしています。
言い換えれば、ヴィーガニズムはもはやニッチ市場ではなく大衆現象で、ますます多くの雑食主義者がデトックスやクルエルティフリー(動物を傷つけない)の食事を重視するようになっています。
ロンドナーにとって唯一現実に問題となっているものをあえて挙げるとすれば、それは選択肢が無数にあることです。ここにはヴィーガンのストリートフードフェスティバルをはじめ、ヴィーガンハンバーガー、ヴィーガンケバブ、ヴィーガンフライドチキン(チキンと似て非なるもの)、そしてまだまだ他にもいろんなものがそろっていますからね。
Green Bayはヨーロッパ最大のヴィーガンスーパーマーケットで、この街のヴィーガンなら必見の場所です。
ヴィーガンではありませんが私もときどき出かけて、フムスチップや塩キャラメルチョコレート、ヴィーガンサラミなど野菜を使った珍しい製品をたくさん買って帰りますが、本当に美味しいんです!
ヴィーガンベーカリーも併設され、マドレーヌ、カップケーキ、マフィン、ビスケットや美味しいスナックを販売していて、ヴィーガン食材のみを使用したスペシャルバースデーケーキの注文も受け付けています。
ヴィーガンミート
ヴィーガンスープ
ショーディッチにあるLa Fauxmagerieは世界初の100%ヴィーガンのチーズ専門店で、最近、ロンドン東部に新店舗をオープンしました。
このお店を起業したレイチェル・スティ-ブンズとシャーロット・スティ-ブンズ姉妹は昨年、乳製品不使用のチーズとともに、それ以外のパン、ピクルス、野菜といったヴィーガンサンドイッチの材料を販売する1号店をブリクストンにオープンしましたが、昨年後半、ロンドンの流行発信地ショーディッチに、もっと大きなお店を構えることを決めたのです。
ロンドンには最も伝統的な愛すべきストリートフードを、クルエルティフリーの視点を取り入れて新たに開発したヴィーガン向けの「フィッシュ&チップス」まであり、メインストリートを歩きながら、あるいはパブの席でくつろぎながら楽しむことができます。
ロンドン初のベジタリアンパブとして定評のあるノーマンズ・コーチ&ホーシズでは、ヴィーガン向けフィッシュ&チップスに加え、こうした視点に基づいて再考した他の伝統的なメニューを、幅広いドリンク(アルコール飲料も含む)メニューやヴィーガン食材のみを使用した珍しい料理とともに提供しています。