• 2026.04.27
  • セント・パトリックス・デー シドニーで、少し特別な一日
3月17日、セント・パトリックス・デー。シドニーの街は、いつもより少しだけ賑やかな空気に包まれます。とはいえ、街中すべてが大きなお祭りというわけではなく、場所によって温度差があるのもまたリアルな印象です。それでもパブの周辺に足を運ぶと、そこには確かにこの日ならではの雰囲気が広がっていました。
今年は友達と一緒にパブへ。普段は飲むビールの種類もだいたい決まっているのですが、この日ばかりはなぜかギネスビールを頼んでしまいます。深い黒色にクリーミーな泡が乗った一杯は、見た目からして特別感があります。周りを見渡しても、同じようにギネスを手にしている人が多く、なんとなく“今日はこれを飲む日”という空気ができているのが面白いところです。
ふと、「オーストラリアはかつてイギリスの統治下にあったから、この文化が残っているのかな?」と考えたりもします。でも実際には、そこまで歴史的な背景を意識している人は多くないのかもしれません。むしろ、こうした日は一種のイベントとして楽しまれているように感じます。実際、2杯ギネスを頼んだら、ブランドロゴの入った帽子が無料でもらえるというちょっとしたサービスもあり、「もしかしてこれはプロモーションの力も大きいのでは?」と、少し現実的な視点で見てしまう自分もいました。
料理は定番のフィッシュアンドチップスを選びました。外はサクサク、中はふんわりとした白身魚に、たっぷりのポテト。シンプルですが満足感があり、ビールとの相性も抜群です。周りのテーブルではラム料理を楽しんでいる人も多く、オーストラリアらしさも感じられました。
店内ではライブミュージックが始まっていて、気づけば手拍子が起こり、知らない人同士でも自然と会話が生まれています。大げさではないけれど、確かにその場にいる人たちで空間を共有しているような一体感がありました。
シドニーの好きなところの1つは、このライブミュージックが無料で楽しめること。また外のテラス席で街の様子を眺めながらビール飲むのも好きです。価格は日本の3倍程なのでこの風景も音楽も込々価格ですね。街全体が完全にお祭り一色になるわけではなく、「参加する人は楽しむ」というスタイルがシドニーらしいなと感じます。
華やかすぎないけれど、ちょっとした非日常が味わえる日。ギネスを片手に友達と過ごした時間は、この街の多文化な一面と、ゆるやかな祝祭の空気を感じさせてくれるものでした。



特派員

  • 藤田 博子
  • 職業書道家

日本の伝統文化である書道を海外に発信し、現地の方々との繋がり、様々な情報を発信していきたいと思います。

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