イタリアでは、子どもや若者、特に6歳から15歳までの学齢期の子どもの成長において、スポーツは欠かせないものだと考えられています。
この年代のスポーツ経験は、身体の発達だけでなく、社会性や情緒面の成長にもつながります。ルールを守る大切さ、協調性、粘り強さといった大切な価値観も養われます。ただし、若者の間では、一部の競技に人気が偏っているようです。
さて、いざスポーツを選ぶとなると、コトは決して容易ではありません。子ども本人の希望や日々のスケジュール、他の習い事との兼ね合い、費用など、考えなければならないことはたくさんあります。子どもが楽しめることと、子どもの成長にとって有益であることとの適切なバランスを図るのが少々難しい場合もあるでしょう。
イタリアの子どもたち、特に男の子に最も人気があるスポーツと言えば、間違いなくサッカーです。手軽に始められて道具もほぼ要らず、この国のスポーツ文化に深く根づいているため、非常に人気があります。多くの子どもが、早ければ幼稚園の頃から地元のチームやユースクラブでサッカーを始めます。サッカーは、チームワーク、協調性、持久力を養います。
また、水泳も6~15歳の子どもに推奨されているスポーツの一つです。全身の筋肉を使い、姿勢や呼吸機能、運動の協応性などを向上させるので、理想的なスポーツとされています。さらに、水泳を習得することは、安全のためにも重要です。こうした理由から、多くの家庭が子どもに最初に習わせるスポーツとして、水泳を選んでいます。
体操や新体操、ダンスも、特に若い女の子に広く親しまれています。こうした競技はバランス感覚や柔軟性、身体の動きを操る力を養うのに役立ちます。なかでもダンスは身体活動と芸術表現が融合されているので、創造性を伸ばすとして高く評価されています。
バスケットボールやバレーボールといった団体競技は、協調性や俊敏性、連帯感を養うことができるため、子どもたちの間でますます人気を集めています。バレーボールは、体育の授業にも広く取り入れられていることもあり、学校でも人気があります。
また、柔道や空手、テコンドーなどの武道は、子どもたちに自制心や規律、他者への敬意を育むのに適しており、こうしたスポーツを選ぶ家庭も少なくありません。
このほか、テニスや陸上競技などの個人種目も、「自分ひとりで挑戦したい」という子どもに人気があります。
イタリアの学童にとって、スポーツはほぼ必須とされていますが、その重要性は幼少期に限られたものではありません。思春期に入れば、身体的な活動はさらに大きな意味を持つようになります。
思春期は身体的、精神的、社会的に大きな変化が起きる時期であり、スポーツは心身のバランスを保ち、自尊心を高め、ストレスを軽減するのに役立ちます。人生のこの時期にスポーツに取り組むことは、健康的な習慣づくりを促し、座りがちな生活や、太りすぎ、肥満、不安、うつなどに関連する問題の予防にもつながります。また、スマホやパソコンなどの画面から離れるのに有効な手段であるだけでなく、前向きな人間関係を築き、責任感や規律を身に付ける貴重な機会でもあります。
私の息子は、バスケットボールとスピードスケートを始めることにしました。スケート、中でもスピードスケートやフリースタイルスケートは、イタリアの子どもたちの間で人気上昇中のスポーツの一つで、バランス感覚や協調性、自信を養える点が評価されています。創造性を刺激し、屋外でも楽しめることも、支持されています。
このように、イタリアの若者が取り組むスポーツは多種多様です。どのスポーツを選ぶかは、多くの場合、子ども自身の好みや年齢、そして地域の環境によって決まります。最終的にどの種目を選ぶにしても大切なのは、体を動かす時間が子どもたちにとって楽しく、充実したひとときとなり、心身の健やかな発達につながる—それが何より大切なのです。
