• 2018.07.24
  • リグーリアの丘でグルメなハイキングはいかが?
リグーリア地方の夏のお楽しみの筆頭はアウトドアのレジャーですが、「食」も忘れてはいけません。風光明媚な我らがリグーリアにおいては、「サグレ」と呼ばれる様々なフードフェスティバルも夏の風物詩の一つだからです。中でも、ハイキング大好き勢やリグーリア料理とワインのファンなら一度は行ってほしいのが、ジェノヴァ市近郊の小さな村、レヴァントの丘陵地帯で開催されるイベントです。

マラソンやレース(途中で何か食べる楽しみとは無縁のもの)とは違って、このイベントは、ゆるい坂道を歩いて登れる程度に健康でワインを飲める年齢に達してさえいれば、誰でも参加できる地域の行事です。開催されるのは7月の週末。この土地の食文化と景観という大いなる遺産に触れるには絶好の機会です。リグーリアの名物と言うと海ばかりがクローズアップされますが、田園地帯の魅力だって、それに勝るとも劣りません。
レヴァントに着くと駅のすぐそばにスタンドがあります。ここでチェックインして、参加者用キットを受け取りましょう。キットには、駐車場や飲食スポットのリストを網羅したマップと、道中で地元の飲食店やワイナリーが割引料金で利用できるカードが入っています。


レヴァントとジェノヴァを抱くリグーリア丘陵地帯の村

レヴァントのフード&ウォークハイクでは、グルメとスポーツを同時に楽しむという貴重な体験が可能です。海と山の絶景、緑豊かな自然の懐に抱かれて、晴れやかな雰囲気をゆっくり味わううちに、10キロほどあるジェノヴァ内陸部のコースも歩けてしまうものです。程よいペースのハイキング、ローカルフードに舌鼓、丘の中にひっそりと存在するチャーミングな村々を探訪…と、この辺りの素晴らしさを知る、またとない機会です。速さを競うレースではないので、最終地点まで好きなペースで歩けばOK(無理に踏破しなくてもいいけれど、最後にグルメ賞が欲しいならゴールインは必須)だし、道中で何度も見かけるピクニックエリアにはテーブルと飲み物が用意されているので、ライブ演奏を楽しみながらひと休みすることもできます。中世の吟遊詩人のような雰囲気に浸りながらみんなで食べ、飲み、ダンスや歌に興じれば、本物の村のパーティーに迷い込んだ気分になれるはず。
肝心のコースは、スタートしてから再びレヴァントに戻ることでゴールとなります。最初に通りかかる集落はフォッサートで、ここでは素敵な音楽と有名なフォカッチャを楽しめます。
地元で採れるエクストラバージン・オリーブオイルの風味が素晴らしいフォカッチャは、リグーリア地方自慢の一品。次に経由するのは、極甘タイプの白ワインの生産で知られるリッザという村。その次に訪れるラヴァッジョロッソは、このハイキングコースの最も高い地点です。
この二つの村の中間地点には古い粉工場があり、本物の粉挽き機を使って焼き上げた出来たてアツアツのファリナ―タ(ひよこ豆で作ったリグーリアの代表的な平パン)が買えるので、ぜひともお試しあれ!ちなみにラヴァッジョロッソの名物料理といえば、オイル、新鮮な旬の野菜、豆、ジャガイモをたくさん使ったパスタ・アッラ・コンタディーナです。


地元産の新鮮野菜たっぷり、パスタ・アッラ・コンタディーナ

この村には地元のバンドがライブ演奏を行うためのステージもあり、ハイキングの参加者はそこでショーやダンスを楽しめます。
上り坂はここまでで終わり。ぼちぼち満腹状態になる頃で、リグーリア地方の起伏の激しい山道を歩くのはしんどく感じ始めますが、このあとさらに二つの目的地が控えているので頑張りましょう。
その次のドッソという村は、スパイシーな美味しさが病みつきになる料理、イカのチミノ風が有名です。そしていよいよレヴァントに戻る前の最後の目的地が、数種類の野菜をふんだんに使った料理のカポナータで名高いカッセーラ。独特の魅力にあふれた村で、こことジェノヴァ中心街を結ぶ眺望自慢の可愛い列車については、過去のブログ記事でもご紹介したことがあります。
このハイキングのスタート地点でゴールでもあるレヴァントは、かつては美しい入り江でその名を馳せ、やがては作家や詩人、画家が創作のインスピレーションを得られると信じて移り住んだ土地。そんな過去の輝きを偲ばせるように町中に展示された芸術作品を見ていると、とっておきの素敵な場所に出会えた喜びに、誰しも胸が高鳴るでしょう。


レヴァント湾の眺め

特派員

  • パトリツィア・ マルゲリータ
  • 年齢申( さる )
  • 性別女性
  • 職業翻訳、通訳、教師

生まれはイタリアですが自らの意思で「多文化人」となり、5ヶ国語が話せます。米国、ブラジル、オーストラリア、フランス、イギリスで暮らし、仕事をした経験があります。イタリアと米国の国籍を持っていますが、私自身は世界人だと思っています。教師や翻訳の仕事をしていない時は、イタリア料理を作ったり、ハイキングをしたり、世界各地を旅行したり…これまで58カ国を旅しましたが、その数は今も増え続けています!

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