先日、休みを利用して上海で一番古い田舎町、「楓涇古町」を訪れました。上海市の南部にあり、中心街からは少し離れているため観光客が集まるほどの観光地にもなっておらず、ゆっくりと
過ごすには最適な場所です。この一帯は、水郷古鎮で街中に水路がはりめぐらされており、上海地区においては比較的規模が大きく完全保存されている町になります。昔から「三歩を歩いて二個の橋、一見したら十条の港」と呼ばれるほど橋が多く52橋もあります。現存している最古の橋は元代の致和橋で、約700年余りの歴史をもっています。
この日は天気にも恵まれ、絶好の散策日和となりました。昔から変わらない古き良き街並みが続きます。1500年以上の歴史があり、観光地化されていないため今も地元民の生活を垣間見ることができます。また、和平街、生産街、北大街、友好街一帯は写真のような船に乗り巡ることもできます。広大な敷地内には、29カ所の街道と84本の路地があり夕日と橋の情景や夜は橋のライトアップも実施し、様々な一面を見ることができるのでいつ来ても私たちを楽しませてくれると思います。
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これは、楓涇の郷土料理「楓涇丁蹄」(フォンジン ディンチ:豚のもも肉の醤油煮)です。その他にも、状元糕(ヂゥアン ユァン ガオ:もち米で作った練り物)、豆腐干(ドウフゥガン:天日干しの豆腐)と紹興酒が有名で「楓涇四宝物」と呼ばれています。
かつて、金山区は青染め、家具の彫刻、花灯篭、刺繍、手編みなどの民間芸術の歴史が長く、農民画家たちによって制作された「金山農民画」が非常に有名です。カラフルでポップな絵が特徴的で、農民の生活風景を中心に描いています。村内には、画家たちのアトリエがありここで生活しながら作品を作り上げています。また、アトリエ横には販売スペースもあり画家さんが制作した作品を購入することもできます。皆さまも都会とは違う雰囲気を味わってみたければ、上海から少し足をのばして「楓涇」を訪れることを是非おすすめします!