端午節の始まりは愛国者であり中国古代の偉大な詩人、屈原に由来します。戦国時代彼は国のためにすべてを捧げ、戦争で苦しんでいる国民に対し立派な文学作品を作り上げました。しかし彼は陰謀により自国から追放されてしまいます。楚国が秦国に攻め落とされたと聞いたとき屈原は自分の至らなさに嘆き悲しみ江に身を投げました。楚の国民達は、急いで舟をだし遺体を魚たちが食べないように太鼓を打ち、ちまきを川に投入れたその日が中国の年中行事となりました。そのようにして人々は屈原を偲んで川に舟を出すという習慣が生まれそれがドラゴンボートレースへと発展していきました。そのため5月5日はちまきを食べる習慣が根付いています。中国語では「粽子」(ゾンズ)と言われ、古くからある食べ物で保存食として重宝されてきました。上海人は豚の角煮が入った「肉粽」(ローツォン)を好みます。今では中国各地にご当地ちまきがあるほど親しまれている食べ物になっています。
- 2016.07.12
- 国民の行事―端午の節句
皆さんは、中国の三大伝統節句はご存じでしょうか。春節、中秋節、端午節、この3つは中国人にとって特に重要な祝日になります。つい先日、国民的行事「端午の節句」が行われました。中国では旧暦の5月5日に無病息災を祈る国民行事として現在も盛大にお祝いをします。そして、中国発祥のスポーツ「ドラゴンボートレース」が開催されます。国際大会も開かれるほどのスポーツ競技で総勢20名程度の漕ぎ手からなる細長いボートで競いあいます。端午節は日本では5月5日に「こどもの日」として祝う「端午の節句」の由来とも言われています。この日ばかりは、一家団欒で過ごす上海人が多くいます。ちまきを食べ、よもぎやショウブの葉を飾り健康祈願をします。5月5日は凶にあたり、よもぎやショウブは邪気を払う力があるとされこの時期にはかかせません。また「五毒剪紙」と言われる厄除けを玄関先や窓にかざります。