スコットランドではラグビーはとても重要なものです。ラグビーに対する情熱を誰とでも気軽に語り合えますし、スコットランドにとってのラグビーは、スペインやイタリア、アルゼンチンにとってのサッカーと同じと言っても過言ではありません。ラグビーの歴史は150年ほど前に始まったときからこの国と結びついていて、以来、スコットランドはこのスポーツの世界的基準であり続けています。実際、スコットランドとイングランドの現在のライバル関係は、最初の公式戦が行われた1871年からすでに始まっていて、このときはアザミが圧勝しました(アザミはスコットランドの国花なので、スコットランドをアザミと呼ぶことがあります)。そういうわけで、スコットランドには本当に長いラグビーの伝統があり、イングランドとともに、世界的に重視されている大会のひとつ、シックス・ネーションズ(欧州6カ国対抗戦)も創設しました。
スコットランドは現在、世界屈指の知名度と人気を誇るチームで、ニュージーランドや南アフリカ、アイルランド、イングランド、オーストラリア、ウェールズ、フランスといった強豪チームと共に複数の大会に参加しています。他のスポーツ同様、ラグビーはとても競争の激しいスポーツですが、サポーター(少なくともスコットランドのサポーター)は穏やかで暴力的でないことで知られています。試合結果や、どのリーグの試合かを問わず、サポーターはスコットランドチームをリアルタイムで観戦した後、それだけでは飽き足らずにみんなでパブに集まることもよくあります。私自身はこちらに引っ越してきて、このスポーツのおもしろさを知りました。チャレンジングな戦況やファンの興奮など、スタジアムで感じる雰囲気を楽しんでいます。ラグビーには泥臭い試合のあらゆる動きが特別な瞬間に変わる要素があり、だからこそスコットランドで最も人気のあるスポーツ競技のひとつにもなっているわけです(おそらくゴルフの次がラグビー。ゴルフは万人向きではありませんけどね)。スコットランドには輝かしいラグビーの伝統があり、国際試合が行われるラグビーウィークエンドを誰もが常に待ち焦がれています。ナショナルチーム(もちろん、スコットランドはイギリスの一部ですが、スコットランド人はスコットランドをひとつの国と考えたがるのです)の大半の試合は、エディンバラ市街のすぐ西にあるBTマレーフィールドスタジアムで行われます。このスタジアムを訪れた際に私が心から感じたのが、何千人もの遠方から来たファンや地元のファンとの仲間意識です。インターナショナル・ラグビー・チャンピオンシップやテストマッチシリーズのオータム・インターナショナルズなどのイベント期間中、スコットランドの首都は友好的な雰囲気に包まれます。イタリアから引っ越してきた私にとって、これはうれしい驚きでした。イタリアではサッカーのサポーターは敵意むき出しで、時には互いに攻撃し合うことさえありますから。ラグビーはイギリス全土で人気がありますが、スコットランドほど情熱を燃やしている地域は見当たらないはずです。主要都市すべてに地域のラグビーチームがあり、スコットランドラグビー協会が主催するさまざまなリーグで競い合っています。スコットランドは、エディンバラ・ラグビーとグラスゴー・ウォーリアーズという2つの主要なプロチームの本拠地になっていて、これらのチームはアイルランド、ウェールズ、イタリアなど、他の地域や国のチームと対戦します(イタリアにラグビーチームがあったとは知りませんでした。イタリアでは人気がないスポーツだったので)。スコットランドのチームは、4月下旬に行われるスーパーラグビー・サタデーマッチで銀の優勝カップを手にする1チームが決まるまで、シーズンを通して戦い続けます。Scottish National Rugby Sevensは7人制ラグビーのナショナルチームです。7人制ラグビーはとても人気のある競技で、15人制に比べると試合時間はずっと短く、テンポは速く、高得点が生まれます。この「新しいラグビー」では、各チームのプレーヤーはわずか7人で、試合時間は前後半7分ずつ。プレーヤーが少ないぶん、ゲームのテンポは常に軽快で、激しい試合となり、ゴールが量産されることは想像がつきますよね!このラグビースタイルは本当にユニークで、ものすごく楽しめます。
女子チームもとても人気があって、多くの少女たちは中学校でラグビーを始めます。プレーヤーにとって肉体的にきついスポーツなのは間違いありませんが、スタンドやスクリーンの後ろから眺めていると、このスポーツを誤解して、ラグビーは暴力的で攻撃的な競技だと思ってしまうかもしれません。でも、それはまったくの見当違いです。動きは確かに荒っぽいですが、ラグビーには破ることのできない高尚なルールがたくさんあって、誠実、規律、反則を認めない姿勢、忠誠といった価値観が尊重されています。これが他のスポーツの試合ではほとんど分かち合うことのできない、友好的な雰囲気を醸し出すことにもつながっているのです。
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- パトリック・ サッコ
- 職業エリオット・コンサルティング社エンジニア
こんにちは! 私はパトリックと言います。スコットランドのエジンバラ在住で、土木技師をしています。趣味は詩を書くことです。9年ほど前にイタリアからスコットランドへ移住し、この土地に惚れ込んでいます。雨の多い気候を好まない人もいますが、その気候のおかげでここは緑豊かな風景に恵まれています。暇を見つけては、車でエジンバラ郊外へ湖や渓谷を見に出かけています。
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