- 2015.05.15
- タイの名物?
本題に入る前に、タイの概要を掴んでいただくため、まずは質問です。1) タイの面積は日本の面積の何倍ですか。2) タイの人口はおおよそいくらですか。3) タイは仏教の国として知られていますが、国民の何パーセントが仏教徒ですか。4) タイの国王のお名前は。5) タイの国家予算は多いの、少ないの。答えは、次のとおりです。ちょっとしたことがタイを理解するうえで大変重要となります。詳細は、おいおいとご案内したいと思います。1) 面積は日本の1.4倍、約51万3千平方キロメートルです。2) 人口は約6,600万人です。天才は日本の約半分の割合でおります。3) 仏教徒は94%を占めています。イスラム教徒は5%、街中でもよく見かけます。 この宗教の多様性も国際化という意味では非常に重要であります。4) 現国王はプミポン・アドュンヤデート国王(ラーマ9世王)。 皆様も写真をよく拝見されていることと思います。政治的には立憲君主制です。5) 国家予算の規模は、ほぼ東京都の予算と同程度です。 従って、多くの予算をインフラ整備や科学技術振興に廻すことは難しいという事情があります。 この状況は共同開発や共同研究 を行う上で障壁となり難しい課題となります。 さて、タイの名物と言えば、それはデモです。よく耳にされたと思いますが、いわゆる赤シャツと黄シャツの二つの政治グループが対立してきました。直近のデモは、2013年11月、インラック政権が、首相の兄であるタクシン元首相の恩赦と帰国に道を開く大赦法案を強行可決したことに端を発しました。反発したステープ元副首相・元民主党幹事長率いる「人民民主改革委員会(PDRC)」が主導して、大規模な反政府デモを展開したことはご存じでしょう。デモ隊が、主要道路や交差点、政府機関の建物を封鎖するという事態に発展しました。このデモのシンボルはタイ国旗で、国旗をあしらったTシャツをはじめ各種グッズがデモ会場で飛ぶように売れていたのが印象的でした。 タイならではと感心したことの一つ、デモは夕方から始まるということです。日中は会社などに勤務していることもありますが暑いので、夕方から人々は集まっていました。デモサイトにはトイレバスや水浴び場ができ、簡易マッサージ屋も開いていました。もちろん屋台はありましたが、無料での食事サービスも提供されていたようです。 もう一つ、デモの近代化が挙げられます。各地のデモ会場には大きなスクリーンが設置され、同じ画面が放映されていました。指導者はどこにいてもアジ演説をできるということです。デモ参加者に悲壮感はなく、あくまでも陽気なこのデモは、タイ人の気質なのでしょうか。日本人にはなかなか理解できないデモでした。このデモとこれに続く軍政のため、日本の企業や公的機関からの出張は禁止などの措置が取られたりしましたが、実際の活動などはあまり影響を受けていないようでした。この陽気なデモも、タイの人たちの気性をあらわしているのかもしれません。その後、軍が政党間の紛争を避けるとして、軍中心とした臨時政権を作り、新憲法を作成しています。 今回はこの辺で失礼します。次回はかわった街の風景をご案内します。サワディ・カップ(さようなら)