日本にはいったい幾つの大学があると思われますか。平成25年度の統計によると、国立86校、公立90校、私立606校の合計728校となっています。都道府県別では、東京139校、大阪56校、愛知52校。大学が多いと一般的に思われている京都は33校で、第7位です。全体の学生数は2,868千人。うち国立は614千人、公立146千人、私立2,108人です。

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- 本学の名前(モンクット王工科大学トンブリ)に冠に戴いているモンクット王の銅像。チュラロンコン大王やマヒドン王子などの王や皇族の のお名前を冠している大学も多く、その像などが多く見られる。
では、タイには幾つの大学があると予想されますか。World Education News and Reviewによれば、2012年の教育省発表で、国立79校、私立およびカレッジ71校、コミュニティーカレッジ20校となっています。全体の学生数は1,706千人。うち国立は約90%で、日本の約21%とは大きく異なっています。なお、入試がなく単位を取得し要件を満たせば卒業できる国立オープン大学には2校で概ね800千人います。日本と同じように入試等がある国立の学生数は、実質的に900千人程度となります。

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- ラーニングスペースの入り口のデザイン?いかにも工科大学らしいか。

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- ラーニングスペースでは自由に勉強やディスカッションができる場所が用意されている。
皆さんがよくご存知のチュランコン大学は、タイで最も古い大学として、トップクラスの学生が入学します。その他では、私立の会計学校からスタートしたタマサート大学、医学教育で有名なマヒドン大学、農業大学からスタートしたカセサート大学。地方の中核大学として作られたチェンマイ大学(北部)、コンケン大学(東部)やソンクラ王子大学(南部ハジャイ)なども総合大学です。モンクット王工科大学ラッカッバン、同トンブリや同ノースバンコは、それぞれ独立した大学として運営されています。原則的に、タイには公立大学はありません。そもそもタイの地方行政機関は中央政府からの出先機関です。バンコクとパタヤでは知事を公選で選びますが、その他の地域では、中央政府の官僚の中から任命されます。仕事やプライベートで海外に行かれた際には、是非、現地の大学を見られることをお奨めします。なんとなくですが、その国の大学教育の雰囲気が味わえるかと思います。

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- ラーニングスペースでは国民の信が厚いスリントン王女のパネルもおかれている。

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- タイには冬はないので勉強もオープンエアで。
私は大学人ですので、大学をご紹介するのは義務であると思っています。今後、連続ではありませんが、シリーズとして、タイと日本の大学事情をレポートします。お楽しみに。今日はこの辺りで、サワディ・カップ。