• 2020.07.22
  • スペインのレジ袋・買い物袋
日本では7月1日よりすべての小売業で提供されるプラスチック製レジ袋の有料化が義務付けらたそうですね。スペインでもちょうど2年前の2018年7月1日に同様の御達しがありました。当時、それ以前から袋代を取っていた店も沢山あって、義務化されたことによる混乱、戸惑い、抗議などはあまり聞いたことがありませんでした。

 一時帰国の際、駅の売店やコンビニなどでホット・コーヒーとサンドイッチ等を購入すると、別々の袋に入れてくれたり、土産物など小分け袋までつけてくれる販売員さんの手際よく繊細なサービスに感服していましたけれど有料化後は袋使用の確認やレジ入力作業が加わり、それでなくとも発車直前の慌だしさの中での対応は増々大変になるのかな、それとも単に商品が一つ増えたくらいの気持ちでササっと片付けるでしょうか。

そしてこの制度導入でエコバッグ(マイバッグ)を持ち歩く習慣も今まで以上に広まってくると思われます。しかし帰宅途中に立ち寄ったコンビニで購入した“おでん”や“牛丼つゆだく”、“スープカレー“等をお持ち帰り、となると容器からの汁もれ、湯気の発生等を考えてマイバッグを持っていても有料・無料に関わらず使い捨て出来るレジ袋に頼りたくなりますよね。

事程左様に便利なレジ袋、もう一つのスーパー袋は会計を済ませた後に置いてあるロール式ポリ袋。これは持ち手がなく義務化対象外、つまり無料だそうです。スペインでは野菜や果物がばら売り(裸売り)されているスーパー店が多く、セルフ・サービスなので売り場にロール式プラ袋が置いてありこれも無料です。

このロール式袋はグリーンプラと呼ばれる生分解性プラ袋でコンポスト(堆肥)化できるそうです。蛇足ながら、中身の平たい桃はスペイン語でPARAGUAYA日本名は蟠桃(ばんとう)。スペインの桃は黄桃タイプが多い中、この蟠桃は果肉が白桃に似て柔らかく、とてもジューシーで夏の楽しみのひとつです。別名座禅桃、またの名を座布団桃、ちょうど今が走り。

有料レジ袋もほとんどの店が独自のショッピングバッグを提供しています。これらのスーパー・バッグはどの店でも通常50セント(約60円程度)です。これがとても優れていて、防水や強度に関しては全く問題なく、沢山買っても重さ15kg程度まででしたら軽く耐えてくれます。一貫して同じデザインを使い、それを見ればどこのスーパーかがすぐ分かるタイプもあれば、バリエーションに富んだ洒落たデザインで目先を変えて持つ楽しさも与えてくれるバッグもあります。まあ今風の通い袋と言えますね。

昔から日本で使われていたエコバッグ、帆布製の通い袋です。頑丈な作りで重宝してます。


1. 大手スーパーチェーンMERCADONA社の有料バッグ。デザインはこれだけ、スペインで初めて行く街でこのバックを見かけたらちょっと安心します。というのもこの店ではインスタント味噌汁(生みそタイプでワカメ入り、なんと本場信州産)、米酢、寿司米、冷凍枝豆、冷凍海老ワンタンメン等々、海外生活者にとってありがたい食品も販売しているのです。肝心のバッグですが、大きさは縦40cm x横 35cm x幅 20cmで 容量は約28ℓ、手持ち用と肩掛け用の長短2種類の持ち手がついています。横にあるのは1ℓの牛乳パック。



2.大手百貨店 EL CORETE INGLÉS社 のスーパー・コンビニ部門のレジで販売している買い物袋。鮮やかな色彩の商品写真が人目を惹きます。ある程度の人口がある大きな街にある百貨店なのでデザインもどちらかと言うと都会的?かな。容量等仕様も前出とほぼ同様です。



3.スペインのお隣ポルトガルで400店以上展開する大手スーパー PINGO DOCE社のバッグです。
どれもとても素敵なデザインで内部の両脇には2つずつボトルバンドがついている便利物。
ポルトガル旅行の際にはお土産も兼ねてついつい余分に買ってしまいます。
このバッグの底には、本体:ラミネート加工ポリプロピレン、持ち手:ナイロン、生産地:アジアとの表示あり。



4.DESIGUAL ファッション・ブランド店も再利用できるバッグを提供してくれるようになりました。



5.近所の薬屋さんでも今までのポリ袋の代わりに紙袋か、いかにもスペインな小洒落た布袋に入れてくれます。


問題は作りがしっかりして使い勝手が良く、見栄えも楽しいこれらのショッピングバッグ達が空き箱や紙袋と同様、なぜか増殖し続けて狭い我が家の限られた空間を一層狭苦しくしている現実です。まあ再利用が前提ですから溜まり続ける運命なのでしょう。見るたびに“断捨離”という言葉が頭をよぎります。

特派員

  • 山田 進
  • 職業スペイン語・日本語通訳

スペイン政府より滞在許可と労働許可を頂き、納税・社会保険料納付をはじめて早37年。そろそろシルバー人材センターへの登録も視野に入った今日この頃、長い間お世話になったこの国のことを皆様にご紹介できることを楽しみにしています。

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