• 2019.08.02
  • ダ ヴィンチ
時を超えて国を超えて世界中が常に注目しているレオナルド ダ ヴィンチ。

3Dレオナルド ダ ヴィンチ というタイトルに興味を惹かれて、ミラノの展示会場 La Fabbrica del Vaporeを訪れました。この展示会場は、もともとトラムや鉄道車両の製造工場でしたが、その雰囲気を上手に残して改築した後は、様々な芸術的、文化的活動の発信地となりミラネーゼたちが注目するスポットの一つとなりました。知り合いのアーチストも会場の一部分を借りて芸術作品のグループ展を行なっており、大中小と様々な企画が年間を通して繰り広げられている場所です。


さて、3Dダ ヴィンチの展示会の方ですが、IT技術をふんだんに活用した現代的な展示方法となっていて、子供も大人も楽しめる見応えのある展示内容になっているのが魅力です。
楽しめるのは確かですが、ダ ヴィンチの偉大さに改めて圧倒され、同じ人間とは思えずしばし言葉を失うか、ため息を漏らすかのどちらかです。

この展示では、拡張現実ARやバーチャルリアリティーVRやホログラムを駆使して、ダ ヴィンチという人物や彼の発明が現代の私たちにより身近に感じられるような効果を醸し出しているが大きな特徴です。



ホログラムで登場するダ ヴィンチは年寄りメイクを施した役者さんですが、実際のダ ヴィンチは、前代未聞の天才であった上にハンサムでもあったというコメントを書籍で読んだ記憶があります。絵を描くのも楽器を奏でるのも天才的レベル、科学者、数学者、天文学者などなど彼が手がけて後世に発展を及ぼした分野は数え切れないのですが加えて美男だったとは!こうなると神様は一物も二物も与えてしまう訳で、「天は二物を与えず」ということわざをおかしく感じるくらいの才能の深さと広さを兼ね揃えた恐るべき人物。

ダ ヴィンチは、フィレンツェ近郊のヴィンチ村で生まれましたが、ミラノの公爵に画家として仕えた時期があったことから、ミラネーゼにとってもダ ヴィンチはゆかりの深い人物で、ミラノにはダ ヴィンチ科学技術博物館があって彼の数々の発明品を間近に見ることが出来る他に、フレスコ画の最後の晩餐が見られるサンタ マリア デッレ グラツィア教会もありますし、スフォルツェスコ城にも近年発見された彼の作品など、彼に関連する作品や場所は思っている以上にあることに気付かされます。ミラノのダ ヴィンチ巡りをしたとしたら何日間かかることやら、、、

モナリザの絵を一つとっても、その謎、複製、盗難など、言い方を変えれば、なんとまぁ世間騒がせな人なのでしょう!しかも飛行機の発明過程では、残酷ではありますが、たくさんの人が飛びそこなって命を落としたとも聞いています。

500年経った今でも忘れられるどころかダ ヴィンチは常に脚光を浴びて話題の中心の一人であり続け、彼の作品、研究には、年齢を問わず職業を問わずそれこそ世界中の老若男女の誰もが評価出来るような確固たる価値があると思います。


現代の数々のテクノロジーの原点がどこから来ているか、IT技術の発達した時代に生まれた子供達にもわかりやすいのが彼の発明品の特徴であり、鑑賞しがいがあります。

特派員

  • 三上 由里子
  • 職業音楽家

チェリスト。ミラノを本拠地に、ソロコンサートアンサンブルの編成で演奏活動の傍ら、演劇、画像、舞踊やライブ演奏を組み合わせたマルチスタイルの舞台プロデュース。

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