ヌテラ|三上 由里子|ナレッジワールドネットワーク|アクティビティ|ナレッジキャピタル

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※2020年3月27日時点

  • 2020.02.20
  • ヌテラ
ヌテラを食べた事がありますか?
「無い」と私が答えたのは、人生で初めてイタリアに行った時に初めてのイタリア人のお友達が出来たあの当時、約30年前のことです。
「え??まだヌテラを知らない??」とその場に居合わせたイタリア人達の間に驚きの波が沸き立った事を今でも覚えています。
ならば今日のおやつにユリコにヌテラを食べさせてあげよう、ということが早速決まり、その日の一大イベントにされてしまったのでした。
さて、約束の時間に行ってみると、ヌテラの大きな瓶が私を待ち構えていました。


瓶が開けられると、ヌテラを讃えるコメントが飛び交い、気のせいかみんなの目つきまで違ってきているような、、、そして、チョコレート色のクリームをスプーンですくい上げて、薄焼きのビスケットの上にたっぷりと乗せ、今にもそれを口に運びかねない とろけるような視線をヌテラに注ぎながら「さぁ、食べてみて!」と渡してくれました。


私は、一口かじり、そして二口かじってから、更によく味わって噛みました。みんなは、 スプーンを手に持って待機していて、待ちきれないかのようにヌテラの瓶からチョコレート色のクリームをすくい、薄焼きビスケットに塗りたくった途端に頬張り、唸り始めました。

ところで、「Lingue di gatto」と呼ばれるこの薄焼きビスケットも興味深い代物。直訳すると、猫の舌。猫の舌と言うと、日本では熱いものが苦手で食べられない人のことを猫舌とは言いますが、イタリアでは、そんな言い回しは無く、ヌテラの良さを最大限に堪能させてくれる控えめなビスケットとして、重宝されている猫の舌型ビスケットなのでした。

さて、前宣伝が大きかったせいなのか、ヌテラとの初対面は、私にとって衝撃的では無かったのです。なので、平然としてしまっていて感じ悪かったかな、とは思ったものの、よくよく思い起こせば私のクールな反応でみんなががっかりした様子は無かった、、、

そのうち誰かが「もう我慢できない」と言い、「直箸」ならぬ「直スプーン」でヌテラ クリームをすくい上げ、ビスケットには塗らずにそのまま口に。このまま行くと、手ですくい始めるのではないか、いや、顔を瓶に突っ込むのではないか、というような勢い。

「誰か私を止めてぇ」「もう蓋をしめて!さもないと、、、」とみんなが口々に言っているうちに、ヌテラの瓶は空っぽに。ヌテラは、単なるヘーゼルナッツのクリームなのですが、私には人を虜にしてしまう魔物にしか見えませんでした。

ところで、2019年12月にイタリアのスーパーではちょっとした騒動が。
ヌテラ クリームを挟んだ ヌテラ ビスケットという新商品が登場しましたが、その宣伝が効果的だったのでしょうか、爆発的な売れ行きを起こしたのか買い求めるお客が殺到してあっという間に売り切れ。その後、人は狂ったようにスーパーを回ってこのヌテラ ビスケットを探し求めていることが話題になりました。私も興味をそそられてスーパーに探しに行くと「一人につき6パックまで」なんていうお願いが空っぽになった商品棚に貼られていました。私には、味見のためだけの小さな一欠片でいいんだけどなぁ、、、





恐るべし、ヌテラ。

あなたも一口いかが?

特派員

  • 三上 由里子
  • 年齢戌(いぬ)
  • 性別女性
  • 職業音楽家

チェリスト。ミラノを本拠地に、ソロコンサートアンサンブルの編成で演奏活動の傍ら、演劇、画像、舞踊やライブ演奏を組み合わせたマルチスタイルの舞台プロデュース。

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