K.G.Month あなたの感性を刺激する最新インタラクティブテクノロジー

関西学院大学 理工学部 人間システム工学科

関西学院大学理工学部人間システム工学科では，関西の研究機関によって構成されるVisLab OSAKAの活動の一環として，9月を「関学月間」と銘打ち，プロジェクションマッピング，HMD(ヘッドマウントディスプレイ)，センシング，感性工学等を用いて，人間とコンピュータの間の円滑なコミュニケーションを実現する先端的な研究を紹介した。
9/4-9:「Miku Miku Face：実世界アバターシステム」（片寄研究室）
9/10-16:「楽しさをつくる身体性メディア技術」（山本研究室）
9/17-23:「インタラクティブプロジェクションマッピング」（片寄研究室）
9/24-30:「あなたの感性を推測する」（長田研究室・井村研究室）

第4週の「あなたの感性を推測する」では，文部科学省革新的イノベーション創出プログラム(COI)「感性とデジタル製造を直結し、生活者の創造性を拡張するファブ地球社会創造拠点」のアウトリーチ活動として，当プログラムで開発中の技術である感性の定量化と個人差の推測手法を，誰もがわかりやすい形で体験できるように実装した．形状に関する簡単な印象からユーザの感性傾向を推測し，「ナレッジキャピタル」という言葉からそのユーザが想像する形が推薦されるデモは，その結果から感性に関する新たな知見を得ることができ，出展者にとっても有益であった。
実際に研究開発に携わっている学生(のべ約100名)が説明に立つことで，来場者の方には大学の研究の実際の姿をお見せすることができるともに，研究の意義について平易にかつ社会とのつながりを踏まえて説明するかという学生への教育の場としても非常に有効であった。

あなたの感性を推測する: 画面に提示されている形状(左画面)について感じる印象を入力することにより，平均的なユーザを基準とした感受性の鋭敏さを感性指標(はつらつ感，まとまり感，がっしり感)ごとに推定される(右画面)。感性を定量化することで価格や環境と並ぶ新たな社会的価値観を創造する。

Miku Miku Face: ユーザの鼻歌とタイピングから歌唱をリアルタイムに生成し，顔スクリーンの背面から小型プロジェクタ投影される表情，ユーザの頭部姿勢を反映した運動と連動して提示することにより，臨場感のあるバーチャル初音ミクを実現する。リアルとバーチャルが融合するサイバー社会の具現化例。

楽しさをつくる身体性メディア技術: 3Dプリンタで作成できる遠隔会議のための自分アバターロボット(左)や，ヘッドマウントディスプレイを用いたバーチャルスキージャンプ(右)といった，実体や身体性を生かしたコミュニケーション・インタフェースの多彩な実現事例を提示した。

一般選考の投票受付は終了いたしました。多数のご投票ありがとうございました。