近年の、世界の都市部における問題は多種多様に存在します。
中でも主な項目としては、「人口、経済、スラム街、コロナ、渋滞」といったところでしょうか。

その中でも、どこの国の都市部でも大きな問題となっているのが、「渋滞」です。
私の母国タイでも、首都であるバンコクの渋滞が大きな問題となっています。

INRIXという渋滞情報を発信するアプリ会社（２０２３年の情報）によると、バンコクはアジアの中で第2位、世界で第32位の交通渋滞地域だそうです。
年間でおよそ67時間もの時間を、渋滞に直面している計算になります。
世界で1位のロンドンでは、およそ156時間とのことでした。

近年はバンコクだけでなく、その他の都市部など、タイ国内のあらゆる道路で渋滞が発生します。
渋滞の原因は、車の所有台数が急増している事や、それに伴う交通量の増加に対して、道路が未発達で抜け道が少ないことなどが挙げられます。こういったことから、渋滞する時間帯における道路では、タイでは警官による手信号が多く見られます。


ひどい渋滞が発生する大きな理由の一つは、移動の際に公共交通機関ではなく、個人の車で移動する割合が高いことが挙げられます。
車を何台も持つ家庭や個人もあり、車を比較的購入しやすい価格であることも、交通量の多さに関係していると考えられます。

そして、バンコクは人口に対して、タクシー、バス、BTS （スカイトレイン）、MRT（地下鉄）、ARL（エアポートレールリンク）、TUKTUK、国有鉄道、バイクタクシー（モーターサイ）、水上バス（運河船）などの交通機関が十分ではないため、自家用車や、バイクなどを利用する人口が多いという側面もあります。

渋滞時、よくあるシチュエーションとして、
友人が「今から行くよー」って言ってから、通常では15分ほどで着く距離のところから、120分くらいかかる、などということが良くあります。笑

妊婦さんが渋滞中のタクシーの中で出産をした、という話を聞いたことがありますか？
渋滞により緊急車両の到着が遅れ、警察官が出産の介助をし出産する、ということもタイでは珍しくありません。

タイでは渋滞時、救急車などの緊急車両が到着するのに時間を要するため、一部の交通警察官は、出産を介助する訓練を受けているそうです。

タイの首都、バンコクに来る方は、スムーズに移動ができるよう、旅行前に予定・行き方・時間・移動方法などを確認することをおすすめします。
渋滞の時間帯や、渋滞する場所は時間帯により異なるため、事前に知れるような環境があれば、調べておくのも良いかもしれませんね。
是非タイの交通事情を知り、楽しく快適な旅を送ってください。