当日は見事な晴天でした。実は会場では開演前から楽しめる仕掛けが用意されています。パブでワインや食事を購入し、屋外に設置されたテーブルで景色を眺めながらゆっくり過ごすことができるのです。私はそのことを知らず、当初は開演時間に合わせて行こうとしていましたが、少し早めに到着して大正解でした。
友人と小さなテーブルを見つけ、ワインを片手に食事を楽しみながら夕暮れのハーバーを眺める時間は、それだけでも十分価値のあるものでした。空の色が少しずつ変わり、街の灯りが輝き始める頃、期待感も自然と高まっていきます。
チケットは約2か月前に購入しましたが、人気公演のため良い席はすでにほとんど完売していました。それでも何とかステージに近い席を確保することができました。
そして公演が始まると、その迫力に一瞬で引き込まれました。美しい歌声、力強いオーケストラ、息の合ったコーラス。舞台装置や照明も素晴らしく、物語の世界に入り込んでしまったような感覚になります。途中では花火も打ち上がり、屋外劇場ならではの演出に観客から歓声が上がりました。
休憩時間を挟んで約3時間の公演でしたが、時間の長さを感じることはありませんでした。次は何が起こるのだろうという期待感が続き、気が付けばエンディングを迎えていました。
夜空の下で眺めるオペラハウス、そしてその前で繰り広げられる「オペラ座の怪人」。長年にわたり世界中で愛され続けている理由を実感した夜でした。
近年はAI技術が急速に進化し、私たちの生活の中にも深く入り込んでいます。しかし、この舞台を観ながら改めて感じたのは、人が生み出すライブパフォーマンスの力です。演者の息づかい、その日の観客との一体感、会場の空気。そうした瞬間は二度と同じものがなく、だからこそ人の心を強く揺さぶります。
私は時々ライブ音楽を聴きに行ったり、一人でミュージカルを観に行ったりします。先日は「プリティ・ウーマン」のミュージカルも鑑賞しました。30年近く前に映画を観た作品ですが、舞台がとても面白く、帰宅後にもう一度映画を見直したほどです。
便利な時代だからこそ、時には本物の音楽や舞台芸術に触れる時間を持つことが大切なのかもしれません。生の演奏、生の歌声、生の感動。それらはこれからも変わらず、人の心を豊かにしてくれると思います。
