• 2026.09.10
  • 醤油味のペルー料理!?「ロモ・サルタード」
ペルー人は醤油味がお好き?!
ペルー料理と聞くと、スパイスやハーブを思い浮かべる方も多いかもしれません。しかし、実は醤油を使った料理もあるのです。牛肉、玉ねぎ、トマトを強火で一気に炒め、醤油やお酢で味付けをした「ロモ・サルタード」という、日本人にも非常に親しみやすい味のペルー料理があります。
さらに、山盛りのフライドポテトとご飯が一緒に盛り付けられます。初めて見たときは、「炒め物にポテト?しかもご飯と一緒に?」と驚きました。フライドポテトと白米が同じお皿に載っているなんて、なんともパワフルな料理だなあと。しかし、一口食べると牛肉の旨味と醤油の香ばしさ、玉ねぎの甘味、トマトのほどよい酸味が絶妙に合わさり、フォークが止まりません。今では私も大好きなペルー料理の一つです。


名前の意味はとてもシンプル
ロモ(Lomo)は「牛肉」、サルタード(Saltado)は「炒めた」という意味です。つまり、そのまま「牛肉炒め」。以前紹介したサルチパパが「ソーセージとポテト」だったように、ペルー料理は料理名がとてもストレートです。名前だけ聞くと簡単な料理に思えますが、ロモ・サルタードにはペルーの歴史と文化がぎゅっと詰まっています。


中華料理の影響を受けたペルー料理
ロモ・サルタードの一番面白いところは、ペルー料理なのに中華料理の影響を受けていることです。19世紀、多くの中国人移民がペルーへ渡り、彼らが持ち込んだ料理文化とペルーの食材が融合して生まれたのが「チファ(Chifa)」です。「チファ」という名前は、諸説ありますが、その一つは中国語の「吃飯(ご飯を食べる)」が由来といわれています。
現在では、ペルーの街中にチファのお店が数多くあり、日本でいう町中華のような存在です。家族や友人と気軽にお腹いっぱい食事を楽しめる場所として、多くの人に親しまれています。ロモ・サルタードも、そのチファ文化から生まれた代表的な料理です。
強火で一気に炒める中華料理の技法に、醤油を使った味付け、そしてペルーの牛肉や野菜を組み合わせることで、どこの国にもない一皿が誕生しました。日本人が食べると、「初めて食べたのに、どこか懐かしい」と感じるのは、醤油の香りがあるからなのかもしれません。

主役は牛肉だけじゃない
ロモ・サルタードには、牛肉だけでなく玉ねぎやトマトも欠かせない存在です。そして、何より驚くのが大量のフライドポテトです。フライドポテトも一緒に醤油で炒める派もいれば、炒めず別添えにする派もあります。これは家庭によって作り方がやや異なるようです。私は、ロモ・サルタードの玉ねぎが大好きです。家で作るときは、レシピよりも多めの玉ねぎを使います。


ロモ・サルタードを作るうえで意外と手間がかかるのが、このフライドポテト作りです。大量のジャガイモの皮をむき、ひたすら揚げ続けなければなりません。しかし、このひと手間が、ロモ・サルタードならではのさまざまな食感を生み出す大切なポイントになっています。


ペルーの日常を味わうなら
サルチパパが夜の定番ジャンクフード、ポヨ・ア・ラ・ブラサが家族で囲む週末のごちそうなら、ロモ・サルタードはペルーの歴史と文化を感じられる一皿です。市場の食堂で気軽に味わえるロモ・サルタードから、高級レストランで上質な牛肉を使った一皿まで、その楽しみ方はさまざまです。
中国から伝わった料理文化とペルーの食材が融合し、今では国民食として多くの人に愛されているロモ・サルタード。ペルーを訪れる機会があれば、ぜひ一度味わってみてください。それではこのあたりで、アディオ〜ス!

特派員

  • 山本 粧子
  • 職業JICA青年海外協力隊

ペルーのイカ州パラカス在住。現在はフリオ・セサル・テージョパラカスミュージアムでイベントの企画運営をしています。「人間とはなんだ」というテーマで絵を描いてきました。2025年7月〜9月ペルーにて個展開催決定!
皆さんにペルーへ遊びに来てもらえるよう、ペルーのOMOSIROIをお届けしたいと思います。

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