ペルーで生活していると、週末になるたびに「ポヨ(鶏)食べに行こうか」という話になります。
もちろん、ただの鶏肉ではありません。「ポヨ・ア・ラ・ブラサ(Pollo a la Brasa)」のお店へ行こうかということです。
丸ごとの鶏を専用のロースターで回転させながら、じっくり焼き上げる料理です。香ばしい皮とジューシーな肉がたまりません。
日本でいう「週末だし焼肉でも行こうか」という感覚に近いかもしれません。家族や友人が集まる日には欠かせない、まさにペルーの国民食です。
名前の意味はとてもシンプル
ポヨは「鶏」、ア・ラ・ブラサは「火でじっくり焼き上げた料理」という意味で、「じっくりローストしたチキン」という名前の料理です。
前回の記事で紹介したサルチパパが「ソーセージとポテト」だったように、こちらも非常に分かりやすい料理名です。
ペルーには、このようなストレートなネーミングの料理がたくさんあります。例えば「アロス・コン・ポヨ」は「米と鶏」。名前だけ聞くと、「そのままやん!」と思ってしまいますが、実際出てくる料理は名前からはイメージできないものも多いので、事前に調べておかないと、実際に料理が出てきて「なんじゃこりゃ?」となることもあります。
秘密は下味にあり
見た目はシンプルなローストチキンですが、お店ごとにオリジナルの味があります。
醤油やニンニク、クミン、黒コショウなどを使った特製の漬け込みダレでしっかり下味を付け、じっくり時間をかけて焼き上げます。皮はパリッと香ばしく、中は驚くほどジューシーです。
同じポヨ・ア・ラ・ブラサでも、お店によって味はさまざま。皆、それぞれに推しのお店があり、「あそこのポヨが一番おいしい!」という話題で盛り上がることもよくあります。多くのお店では、1羽の鶏を4等分したものを1人前として提供しています。注文すると「脚(Pierna)にする?胸(Pecho)にする?」と聞かれるので、最初は少し戸惑うかもしれません。
主役はチキンだけじゃない
ポヨ・ア・ラ・ブラサには、大量のフライドポテトとサラダがセットになっていることがほとんどです。
そして、ケチャップやマヨネーズ、アヒ(唐辛子ソース)、チミチュリをたっぷり付けていただきます。ペルーではソースをどばどばとかけるのが普通なので、初めて見ると少し驚くかもしれません。
記念日まである国民食
実は7月の第3日曜日は「ポヨ・ア・ラ・ブラサの日」として制定されています。私ももちろん、この日はしっかりポヨ・ア・ラ・ブラサをいただきました。
この日は多くの家族がポヨ屋さんへ足を運び、お店はどこも大賑わいでした。日本で土用の丑の日にうなぎを食べるような感覚と少しだけ似ているかもしれません。
国民食だからこそ記念日まで作ってしまうあたり、ペルー人のポヨ愛を感じます。
ペルーでは特別な日の定番
誕生日や家族の集まり、サッカー観戦など、何かイベントがあると「今日はポヨにしよう!」となることが本当によくあります。
日本ではお寿司やピザをデリバリーするような感覚で、ペルーではポヨ・ア・ラ・ブラサを注文する家庭も少なくありません。
ペルーの日常を味わうなら
前回紹介したサルチパパが夜の定番ジャンクフードなら、ポヨ・ア・ラ・ブラサは家族みんなで囲む週末のごちそうです。誕生日のお祝い、サッカー観戦、親戚との集まり。そんなペルーの日常には、いつもポヨ・ア・ラ・ブラサがあります。もしペルーを訪れる機会があれば、ぜひ人気のポヨ屋さんにも足を運んでみてください。香ばしく焼き上げられたチキンに、山盛りのフライドポテト。そして、お気に入りのソースを自分好みにアレンジして食べる。シンプルだからこそ、何度でも食べたくなる。そんな魅力があるからこそ、記念日まで作られるほど、ペルーの人たちに愛されているのかもしれません。それではこのあたりで、アディオ~ス!
