• 2017.04.21
  • ティラミス
イタリアに行ったら男に気をつけろ、なんて言われたことはありませんか?!口説き上手で悪名高いイタリア人男性。
本当にそうなのでしょうか?

イタリア人男性は、女性にとても優しく接します。勿論、暴力をふるって新聞沙汰になる人もいますけれど、、、
「元気?」のたった一言を女性に投げかける時でさえ、大好きなキミに声をかけているんだよ、と彼らは心をこめて挨拶をしてきます。荷物を女性に持たせるなんてとんでもない!と言わんばかりに荷物を持ってくれたり、ドアを開けて先に通してくれたり色々気配りをしてくれて、例を挙げたら切りがありません。

私が個人的に思うに、実は、これはイタリア人男性が同じように女性から優しく接してもらいたい、本当は自分が女性に甘えたい、という気持ちの裏返しなのではないかと、、、けれど現実にはそうはうまくは行かなくて、頂く方はしてもらいっ放しのケースが殆どのようです、、、

イタリア人は表現力が豊かです。日本人の私たちから見たら、そのジェスチャーと言い、表現の選び方と言い、まぁ何とも大袈裟で、飛行場など外国人が溢れる公共の場所でも、イタリア人の存在はひと際目立つかのように思えます。世界を舞台に劇の主人公になっているかのような言動で、何とも賑やかです。

ちなみに、自分は世界で一番イケてる、と思うことはその人の言動に絶対的な影響があると思いませんか?伏線ですが、そういえば、風貌の冴えない演奏家が、コンサートで才能を披露するだけで、この世で一番格好いいスターとなり崇められるわけです。

ロックバンドのミュージシャンになった理由を同僚のイタリア人ミュージシャンが私に語ってくれました。彼は青年の頃に、ロックコンサートを聴きに行って、音楽に魅了された、、、ではなくて、バンドのミュージシャンに熱い視線を送る女の子達の存在に気がつき、ロックミュージシャンになったらモテモテになれるのかぁ!!と目を輝かせたそうです。
そして、念願のロックミュージシャンになった彼は、本来の夢が叶って(!)モテモテだったそうです。しかも、聴衆の中に見つけた射止めたい女の子を、虜に出来るような曲があることもわかったので(残念ながらその曲名を私は忘れてしまったので問い合わせはしないでくださいネ)、その曲に全力投球して楽しんだそうです。

口説き上手なイタ公が溢れるからなのか、口説き上手なイタ公を熱っぽく見つめるイタリア女性が溢れるから生まれたのか、 イタリアにはコーヒーがビターに効いた大人のお菓子があります(実際には老若男女問わず愛されているお菓子、、、)。日本でもお馴染みどころか、ブームさえ過ぎず根強く人気のあるイタリアンスィーツ、ティラミスのことです。このお菓子の名前は「私をハイにして」という意味で、考えようによっては意味深なわけです。ちなみに「ティラ」は「引っ張る」、「ミ」は「私を」、「ス」は「上に」という直訳になります。日本で呼ばれているティラミスのアクセントは正しくないので、読者の皆さんに「たった一言だけ」のイタリア語のレッスンを。イタリアでティラミスを注文される時は、「ティ」にアクセントを、そして「スゥ」には更に強いアクセントをつけましょう。
では、一緒に言ってみましょう。「ティラミ、スゥ!」


170411mikami01

特派員

  • 三上 由里子
  • 職業音楽家

チェリスト。ミラノを本拠地に、ソロコンサートアンサンブルの編成で演奏活動の傍ら、演劇、画像、舞踊やライブ演奏を組み合わせたマルチスタイルの舞台プロデュース。

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