• 2026.10.05
  • ナレッジキャピタル香港出張レポート
    ― アートと文化が交差する香港の最前線を視察 ―
2026年3月、ナレッジキャピタルでは国際的なアートフェア「Art Basel Hong Kong 2026」をはじめ、香港故宮文化博物館、M+美術館などを訪問し、文化発信拠点としての空間づくりやラーニングプログラム、施設運営について視察を行いました。

世界の現代アートが集結する「Art Basel Hong Kong 2026」
初日は、本出張の主目的の一つである「Art Basel Hong Kong 2026」を視察。

会場は複数フロアにわたり、世界的なメガギャラリーから新進気鋭のギャラリーまで、多彩なアーティストや作品が集結。絵画、彫刻、テキスタイル、デジタルインスタレーションなど、ジャンルを横断した展示が会場を彩っていました。
なかでも印象的だったのは、企業とのコラボレーション展示。ルイ・ヴィトンによる建築模型や、BMWによるアートカーなど、ブランドとアートが融合した空間演出も見どころの一つです。
世界中のコレクターや関係者が集う会場の熱気を肌で感じるとともに、「アートを通じた都市ブランディング」の可能性についても、多くの示唆を得る貴重な機会となりました。


香港故宮文化博物館を訪問
歴史文化と公共性を両立する文化施設
2日目午前には、香港西九龍文化地区に位置する「香港故宮文化博物館」を訪問しました。


同館は北京故宮博物院と連携し、中国文化・歴史に関する貴重な文物を展示する施設として2022年に開館。広々としたホワイエや大階段空間は、展示のみならずワークショップや朗読会など、多様な文化プログラムにも活用されています。


館内には400席規模のオーディトリアムも備えられており、講演会やプレス発表、小規模パフォーマンスなど幅広い用途に対応。施設全体として、文化発信と市民利用の両立を意識した設計が印象的でした。


また、当日は多くの児童・学生団体の来館が見られ、教育機関との連携や次世代育成の役割を強く感じる視察となりました。

アジア最大級の現代文化施設「M+美術館」
午後には、現代ビジュアルカルチャーを扱う「M+美術館」を訪問しました。


約30の展示室を持つ同館では、アートのみならず、建築、デザイン、映像、プロダクトなど幅広い領域を横断する展示が行われています。
日本に関連する展示も多く、ソニーのウォークマンや中銀カプセルタワービルのカプセル展示、倉俣史朗による空間デザインなど、日本のデザイン文化が国際的文脈の中で紹介されていた点も非常に興味深い内容でした。
また、「Making It Matters」展では、ものづくりと社会との関係性をテーマに、廃材を活用した楽器制作など、コミュニティ再生や社会課題と結びついたプロジェクトも紹介されていました。

“学び”を支えるラーニング空間にも注目
今回特に印象的だったのが、M+美術館内の「ラーニングハブ(學舎)」です。
ワークショップや教育プログラムを柔軟に実施できるよう設計された空間には、収納やシンク、大型機材などが効率的に配置されており、可変性の高い運営が可能となっていました。


展示鑑賞だけでなく、「体験し、学び、参加する」ことを重視した空間設計は、今後のラボ運営やプログラム開発においても多くの参考となりました。


おわりに
香港では、国際都市としての強みを活かしながら、文化・芸術を軸とした都市戦略や市民参加型の取り組みが積極的に進められていました。
今回の視察で得た知見を活かし、ナレッジキャピタルとしても、創造性や学びを生み出す場づくり、そして国内外との新たな連携創出につなげていきます。

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